【新唐人2013年5月29日付ニュース】先日、スイス訪問中の中国の李克強首相がチューリヒの郊外にある農場を訪れ、スイスの食品安全と環境保護を称えました。食品安全問題と環境汚染が大きな社会問題となっている中国では、李首相の発言が民衆の注意を引き、議論を呼んでいます。
現地時間5月24日午前、李克強首相がスイス連邦議員兼経済大臣を務めるシュナイダー=アマン(Schneider-Ammann)氏の同行の下、家庭農場“ギュルデンベルグ ファーム”(Guldenberg Farm)を見学しました。6人で経営するこの農場の面積はおよそ40ヘクタール。乳牛の飼育、栽培、農産物の一次加工など多岐にわたる経営を行っています。
農場の経営状況を詳しくたずねた李首相は、スイスは農牧業が発達した国で、食品の安全と環境の保護を重んじておリ、これは農業の命であると称賛しました。
また、農場のオーナーに対し“我々はここで美しい風景を満喫し、そしてあなたたちの食品は安全であることを信じて疑わない”と述べました。
一方、中国ではこのごろ、問題食肉と有毒米が再度暴露されました。あるネットユーザーはこう嘲ります。“誰かさんがスイスで安全な食品を研究開発したばかりじゃなかったのか?彼らが安全な物を食べれるだけで、我々は安心だ。カドミウム米なら、我々が混ぜて食べたらいいや”
中国の中山大学公共衛生学院の栄養学部主任で“保険食品検査測定センター”の品質管理責任者の蒋卓勤(しょうたくきん)氏は、食品安全問題は世界的な問題で、中国の有毒食品問題は他の国よりさほど深刻ではないと発言しています。
これに対し評論家は、蒋氏はでたらめを言っていると示します。
時事評論家 司馬泰さん
「中国の有毒食品問題は多年にわたって存在しています。当初は主に国内だけでしたが、後に国外にまで蔓延しました。多くを輸出したからです。その後はますます深刻化し、後に毒ミルクが出現し、メラミンなどの一連の問題や毒米問題も含めて、ネットにあがって見ると、ネット民がアップした有毒食品は数えきれないほど多いのです」
アメリカの国会では5月9日と22日、“中国食品と医薬品の安全、公衆の健康および環境”に関する公聴会を開き、中国の食品と医薬品の安全の現状、および中国からの輸入食品と医薬品に対する監督管理に関する政策と関連措置をめぐって、討論を行いました。
時事評論家 司馬泰さん
「人心や道徳が下落している今、庶民が関心を持つのは自分にも影響が及んでいるからです。もし食品安全問題が一人一人に関係しないで、特定の集団にだけ 或いは特定の地域だけの問題なら、多くの人は関心を持たないでしょう。これは社会全体によってもたらされた問題なのです。天も法もなく、道徳も守らなければ信仰もありません。すべて中共が原因です」
時事評論家の林子旭さんは、中国の食品安全問題はすでに解決が不可能だと考えます。有毒食品問題の背後には強大な産業チェーンが潜んでおリ、これらの利益は最終的に共産党官僚の懐に流れ込むのです。
時事評論家 林子旭さん
「中共が政権奪取後にやった最悪のことは中国人の道徳を壊した事です。道徳体系が崩れると、必然的に各種の乱れた社会現象が起きます。中共を暴露するというと、多くの中国人は『政治に参与するな』と言います。しかしこの体制は既に毒素を皆の茶碗にまで入れています。ただ座って死ぬのを待つのですか?」
現在、アメリカ食品医薬品局(FDA; Food and Drug Administration)は、中国製品に対し、既に74品目を輸入規制しています。うち、40品目は食品関連の輸入品です。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/05/27/atext904384.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)