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新疆暴力事件 新華社報道の疑惑

2013年06月29日

【新唐人2013年06月29日付ニュース】6月26日、新疆ウイグル自治区で暴力事件が発生しました。中国政府系メディアは、少なくとも27人が死亡したと報じています。事件発生後、当局は事件に関する情報を全面的に封鎖。新疆の人権活動家は、地元住民が当局の高圧政策に耐え切れず、警官隊と衝突を起こしたのではと推測します。

 

新華社の英語版は、“6月26日午前6時ごろ、トルファン地区ピチャン県のルクチュンで暴動が発生し、数十人が死亡した”と伝えています。

 

事件発生後、地元当局は即情報を封鎖。町全体に戒厳令が敷かれ、通信手段もほとんど切断されました。

 

新疆ピチャン県ルクチュン住民

「本当に暴動が発生しました。聞いた話では朝5時半頃だそうで、警察と政府の人間が死んだそうです。今町には戒厳令が敷かれているので、外に出られません。ある人が朝 町に出て、農民工に仕事を頼もうとしたとき、派出所前の車が燃えていたそうです。また道端に人が倒れ、死んでいるのを見た人もいます。20~30人は死んだそうです」

 

このほか、新華社が報じた死者の身分も事実と異なる事が分かりました。新華社の報道では、武装グループが警察官と警備員9人と一般市民8人、計17人を刃物で刺殺したほか、3人が負傷。その後、警官隊が武装グループに発砲し、10人を射殺、3人を逮捕したと伝えています。

 

しかし、“ドイチェ・ヴェレ”は“世界ウイグル会議”報道官の話を引用し、死者の中に一般市民はいないと報道しています。当局の言ういわゆる一般市民とは“聨防隊員”のことで、聨防隊は公安機関の指導を受ける組織だそうです。

 

新疆の人権活動家・胡軍(こ ぐん)さんは、当局の高圧政策は当局と民衆との対立をエスカレートさせており、暴力事件は新疆だけでなく、全国各地で発生していると述べます。当局は暴力的な手段で社会の安定維持を図りながら、すべての責任を民族対立に押し付け、自分の為に言い訳を作っているといいます。しかし、このようなやり方では民族対立がさらに激化し、独裁政治を終わらせない限り、この種の暴力事件は増える一方だと指摘します。

 

4年前の2009年7月5日、新疆では漢族とウイグル人の大規模衝突が発生。当局の武力鎮圧で200人近くが死亡し、1700人あまりが負傷しました。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2013/06/27/atext921280.html(中国語)

(翻訳/坂本 ナレーター/大口 映像編集/吉原)

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