【新唐人2013年7月20日付ニュース】ドイツ出身の解剖学者ハーゲンス博士が、世界各地で人体をプラスティネーション加工した人体展を開催し、大論争を巻き起こしています。外界は、これらのプラスティネーション加工された死体が、中国で迫害を受けた法輪功学習者或いはその他の政治犯であることを懸念しています。この人体展は今、ヨーロッパ各地で巡回展示されています。死体の供給源に疑問を抱いている『新中国を失う』の著者イーサン・ガットマン氏(Ethan Gutmann)は、これらの死体に対しDNA鑑定を行う許可を求めています。報道をご覧ください。
7月12日、オーストリア・ウイーンで、作家でジャーナリストのイーサン・ガットマン氏が自然歴史博物館の外で記者会見を行いました。この博物館では現在「人体の不思議展」を行っており、ガットマン氏は展示されている一部死体が中国の政治犯である可能性があるとにらんでいます。
『新中国を失う』の著者 イーサン・ガットマン氏
「現在開催されている展示会には殺害された(中国の)政治犯のDNAが含まれている可能性があります」
“人体の不思議展”の関係者は、これらの死体はコーカサス人であると述べ、生前に本人の同意を得ていると主張しています。これに対し、ガットマン氏は疑問を示しています。
『新中国を失う』の著者 イーサン・ガットマン氏
「一部女性標本の脚は不自然に短く、体格も華奢で頭が少し細く見えます。私は専門家ではありませんが、これらは中国人のように見えます」
今年の夏、“人体の不思議展”はウイーンで巡回開催される予定で、さらにニューヨークのタイムズ・スクエアを含む世界各地でも展示が予定されています。
プラスティネーションとは、死体の中の液体と脂肪を取り除き、代わりに合成樹脂を注入し永久保存を可能にする技術で、ドイツ出身のグンター・フォン・ハーゲンス氏が発明したものです。1999年、ハーゲンス氏は中国・大連にプラスチック会社を設立しました。
『新中国を失う』の著者 イーサン・ガットマン氏
「樹脂加工する死体は新鮮でなければなりません。ハーゲンス氏に有利だったのは大連市長の支持を得、交流があったことです。さらには1999年この市長から高い奨励金を得ました。
その市長の名前は『薄煕来』です」
法輪大法情報センター レヴィ・ブロード報道官
「遼寧省は法輪功学習者への迫害が最も深刻な省の一つです。特に迫害の初期、1999年から2000年初め、多くの法輪功学習者が行方不明になり、彼らの多くが殺害されました。この死体展は薄煕来の指導下で大連でプラスティネーション工場を設立しました。中国では自分の身体を死体展に提供することはありえません。これらは我々がわかっていることです。これらを総合して考えると多くの疑問が生まれるのです」
これらの死体が法輪功学習者あるいはその他の政治犯、或いは中国人だという証拠はありません。さらに最近ハーゲンス博士は、怪しい中国人の死体を火葬したことはないと話しています。
『新中国を失う』の著者 イーサン・ガットマン氏
「方法は必ずあります。DNA鑑定することです」
ガットマン氏はハーゲンス博士に対し、実験室に立ち入り、それぞれの死体から小型のDNAサンプルを採取する許可を希望しています。この方法ならば死体を傷つけずに調査が行えるはずです。DNAは死者が中国人であるか否か、彼らの家族関係の証明もできるのです。
『新中国を失う』の著者 イーサン・ガットマン氏
「サンプルのどれかが中国人であれば、中国の一部家庭のDNAとマッチングを行うことができます。法輪功を学んだ為に殺害された身内がいるからです」
ハーゲンス博士の競争相手である隋鴻錦(ずい こうきん)氏も類似の死体展“人体展覧”を開催しています。ガットマン氏は、ハーゲンス博士がDNAサンプルを提供すれば、隋鴻錦氏に対しても圧力になると考えています。
『新中国を失う』の著者 イーサン・ガットマン氏
「ハーゲンスはこの模範事例を樹立することができます。彼は隋鴻錦氏の展覧会がでたらめな真似でしかないと知っています」
もし、競争と名誉挽回のどちらもが、ハーゲンス博士に死体のDNA鑑定を許可させることが出来なければ、ガットマン氏は法廷に訴え、助けを求める考えです。
『新中国を失う』の著者 イーサン・ガットマン氏
「最初に疑問を提起しました。『この人たちは誰なのか』 答えは『DNAを下さい』」
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/07/17/atext932716.html(中国語)
(翻訳/赤平 編集/坂本 ナレーター/藤阪 映像編集/吉原)