HOME > ニュースページ > 経済 > 詳細

強制立ち退き背後にある地方債務問題

2013年09月09日

【新唐人2013年09月09日付ニュース】中国では当局による土地の強制収用や強制立ち退きが、近年多発する集団抗議事件の主因の一つになっています。被害者らは、背後にある地方政府の巨額債務問題を指摘します。地方政府はGDPを上げるために多くの面子(メンツ)プロジェクトを抱えており、その巨額になった債務返済をこのような手段で賄っていると指摘されています。

 

三年前、江蘇省無錫市濱湖区に住む徐海鳳さんの自宅580平米が強制立ち退きに遭いました。当時の評価額が1千万元以上といわれていたのにも拘わらず、政府が提示した補償金はわずか240万元でした。

 

公正な賠償金を求めるため、徐さんは74歳の母親と82歳の姑と共に、陳情のために上京。しかし、3人は暴行を受けたうえ、拘束されました。

 

江蘇省無錫市 徐海鳳さん

「強制立ち退きに遭ってから、ずっとマフィアから嫌がらせを受けています。私と主人は自宅の前で、マフィアにひどく殴打されました。警察は立件すらしてくれません。主人もマフィアにひどく殴られても、警察は立件しませんでした」

 

徐さんは、現在無錫市は強制土地収用や強制立ち退きなどに頼って、財政を賄っていると話します。

 

今年40歳の歯医者・瀋軍さんも、強制立ち退きに抗議したため暴行を受け、拘禁されました。徐さんと同じ見方を示します。

 

歯医者 瀋軍さん

「政府はお金がないから強制立ち退きをやるのです。赤字が出ても、強制立ち退きをやれば、穴埋めができるのです」

 

無錫市だけでなく、中国の地方政府の銀行からの借り入れは10兆元に上ります。2012年末が返済期限となっていた地方債務4兆元のうち、地方政府が返済できたのはわずか1兆元でした。また2012年から2014年にかけて、地方政府融資プラットフォームの貸付残高の35%が返済期限を迎えることになります。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/09/04/atext961419.html(中国語)

(翻訳/吉田 編集/萩野・坂本 ナレーター/萩野 映像編集/工)

トップページへ