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中国のエイズ禍 内部告発――李長春や李克強を名指しで批判

2010年12月02日

【新唐人2010年12月3日付ニュース】12月1日の世界エイズデーを前にした11月28日、河南省で起こった“血漿買収”によるエイズ災害を訴える公開書簡が胡錦濤主席に送られました。書簡では、共産党上層部の李長春氏や李克強氏を名指しで批判しています。 

 “ドイチェ・ヴェレ”の報道によると、“中国健康教育研究所”の陳秉中所長は、中国のエイズの実情を公表。“血漿買収”によるエイズ災害の主な責任者は、李長春氏と李克強氏であると批判し、被害者の救済を求めました。
 
陳所長によると、1990年から97年までと98年から2004年まで、それぞれ李長春氏と李克強氏が河南省のトップとして、“血漿買収”の政策を推進。結果、百万人がエイズにかかり、数万人が死亡。しかもこの情報は隠され、全国に広がりました。
 
陳所長によると、今河南省のエイズ患者の境遇は悲惨です。地元政府はまったく援助の手を差し出しません。陳所長は、良心のある中国人として、被害者に代わり立ち上がったと述べます。
 
9月、陳さんは、中国共産党中央規律検査委員会にこの件を告発したものの、受理されませんでした。10月13日、胡錦濤主席と温家宝首相に手紙を送ったものの、返答はなし。そこで、今回、公開書簡で、世界に知らせて、当局に圧力をかける決意をしたのです。
 
1980年代、フランスで“血液汚染事件”が発生。エイズに感染した血液を輸血したため、数千名がエイズに感染し、数百名が死亡した事件です。当時のフランスの首相と衛生大臣は裁判で訴えられました。
 
河南省の“売血によるエイズ災害”はフランスの事件よりもずっと深刻です。しかし、責任者の李長春氏や李克強氏はまったく、責任を追及されず、逆に大いに出世しました。陳所長は理解に苦しみます。
 
中国の公共衛生に関わる官僚はすでに利益集団となり、真実を話さなくなっていると陳所長は嘆きます。
 
当局によると、2010年10月末までで、中国のエイズ感染者と患者は累計37万名余りで、そのうち患者は13万名以上に上り、6万8千名が亡くなりました。雲南省、河南省、四川省など深刻な地域の感染者と患者は全国の報告者数の77.1%を占めます。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
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