HOME > ニュースページ > 社会 > 詳細

【禁聞】天安門事件弾圧 多くの軍人が抵抗

2014年06月09日

【新唐人2014年6月8日】天安門事件は、中国にとって痛ましい歴史です。先日、香港の「アップルデイリー」傘下の雑誌は、アメリカ政府が入手した中南海の内部文書に基づき、事件で死傷した市民は4万人で、そのうち、1万454人が殺されたと伝えました。ただ情報筋によると、当時、当局の高層部にも、市民への発砲に抵抗する者がおり、最高指導者でさえ、最後まで「発砲」の2文字を口にしませんでした。

 

第38集団軍で軍長だった徐勤先少将は、天安門事件の弾圧命令に従わなかった軍人の1人です。軍隊の目的は外的の侵入を防ぐことだと考えていた徐さんは、軍が市民を弾圧すれば、悪い結果をもたらすと案じて、命令を受けた後、軍を率いて北京に入ることを拒みました。

 

大陸の雑誌「炎黄春秋」の楊継縄副社長によると、徐さんは「殺されても、歴史の罪人にはならない」と上官に述べて、即刻逮捕されました。

 

また、王東師団長も弾圧に抵抗しました。撤兵を指導部に訴えるよう、軍高層部で請願を発起した結果、軍人7人が署名しました。アメリカの「ニューヨークタイムズ」の6月3日の報道によると、王東師団長は、請願書の中で「人民軍は人民に属する軍隊で、人民と対立できず、まして人民を殺せない」と述べました。

 

天安門事件の学生リーダー、王軍涛さんは6月3日、我々の取材に対し、王師団長は実際のところ、上官の意志で請願したと述べました。軍の上将だった王師団長は、当時の中央軍事委員会副秘書長、洪学智の秘書でした。

 

天安門事件学生リーダー 王軍涛さん

「洪学智は弾圧に反対でしたが、軍令に逆らえないので、王師団長に請願させました」

 

「ニューヨークタイムズ」によると、王東師団長は学生リーダーの王軍涛さんらと秘密の会議を行い、武力弾圧を阻止する方法を検討していました。

 

ただし、王東師団長らに鄧小平の決定を覆す力はなかったため、軍隊が北京に入る計画や対応マニュアルについて伝えただけだったそうです。

 

天安門事件学生リーダー 王軍涛さん

「軍隊の対応マニュアルは市民を殺す内容はありませんでした。つまり、刑務所から死刑囚を何人か連れてきて、彼らに発砲させてから射殺する。市民にそれを見せて解散させる。しかし現実はマニュアルを超えました」

 

天安門での抗議に参加した香港の学生、李蘭菊さんは、アメリカ議会で次のように証言しています。「6月4日の早朝、天安門の上空に照明弾が発射され、間もなく、遠くから銃声が連続して聞こえた」「重傷の学生はビルの裏側の木の茂みから救護ステーションに運ばれたが、そのうち、大学生らしき1人は、首の後ろを撃たれて血みどろになり、下半身はすでに動かなかった」。

 

「ニューヨークタイムズ」によると、市民への発砲の直接的な責任を取ろうとする人は軍隊にいません。また、中国の最高指導者や軍の高層部を含め、「発砲」の2文字を口に出す人はいなかったと、王軍涛さんは述べます。

 

天安門事件学生リーダー 王軍涛さん

「当然 鄧小平が張本人ですが、現在まで発砲令の証拠は確認できていません。戒厳部隊の司令部の命令は『代価を惜しまず 、手段を選ばず、指定の時間に指定の場所に行くように』。各戒厳部隊は北京に入ってから、発砲できるかと問いました。司令部は答えず、発砲を無言で許しました。言葉に出していません」

 

戒厳部隊の中には、任務を怠る形で、鎮圧命令に抵抗した師団長もいます。39軍のレーダー兵、李曉明さんによると、彼の所属していた116師団の許峰師団長は、天安門へ出発する命令を無視しました。許師団長は武力弾圧を知った後、軍の無線が故障したと偽って、衝突が比較的穏やかだった東部に兵をとどめていました。李曉明さんは今なお、当時、ラジオから流れてきた悲鳴を忘れられません。

 

天安門事件が起きた後、中共の高層部は国民と世界から非難を浴びて、混乱しました。王軍涛さんによると、当時、中央軍事委員会では二派に分裂し、発砲により、形成が悪化したと一方がもう一方を激しく非難したそうです。

 

天安門事件の武力弾圧を決定した指導者たちは、汚名を残すことを恐れていました。李鵬は4年前、「六四日記」を記し、鄧小平は殺気立った様子で「流血を恐れるな」「制圧せよ」「早く処理しろ」と繰り返したと告白しました。鄧小平こそ、武力弾圧の張本人だとし、自らは責任を逃れようとしたと見られています。

 

一方、武力弾圧に反対した最も地位の高い官僚が当時の総書記、趙紫陽ですが、事件の後、軟禁され、不遇なまま亡くなりました。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2014/06/07/a1114779.html(中国語)

(翻訳/河合 ナレーター/佐藤 映像編集/尹)

 

トップページへ