資金繰り悪化 絶体絶命の中国不動産
【新唐人2014年9月9日】中国の不動産業は現在、資金繰りの悪化が深刻です。4割以上の不動産企業は、負債率が100パーセントを超えました。業者は資金回収のため、様々な策を弄(ろう)していますが、ほとんど効果は見られません。かつて「うつむけば黄金を拾える」といわれた中国の不動産市場は、危機に直面しています。
数日前、マンションの所有者が中国最大の不動産販売業者の1つ、上海緑地集団に殺到しました。彼らは物件を購入して、まだ手に入れていませんが、販売業者は、ここ5日だけで、販売価格を1平米当たり25パーセントも下げました。所有者は平均して20万~30万元、損したことになります。
中国指数研究院の9月初旬の最新データによると、8月、中国の100都市の新築住宅は、平均価格が前の月よりも0・59パーセント下がりました。連続4か月、下落しています。
なぜ販売業者は、大きく値下げしているのでしょうか?上海緑地集団の従業員は「資金を回収し、工事費を清算するためだ」と答えました。しかし住宅価格を下げても、販売数は増えていないので、不動産企業は資金繰りが悪化しています。
中国建設銀行 銀行員
「中小の不動産企業は基本的に銀行でお金を借りるなど無理です。資産のある企業でも厳しい審査を受けます」
不動産企業大手は現在、海外に注目しています。今年1月から8月まで、中国の不動産企業が海外で借金した額は600億ドル近くに上り、去年の同じ時期の2倍です。一方、中小の不動産企業は高金利の民間融資に頼らざるを得ません。
不動産企業・責任者 謝さん
「不動産の形勢は厳しいです。周りの友人も資金が途絶え、夜逃げや自殺した人がいます」
不動産企業が資金回収のため、安値で投売りする現象は、もうニュースではないのかもしれません。不動産価格の下落が進めば、多くの都市で所有者が家を放棄し、ローンの支払いをやめ始める恐れがあります。中国不動産の危機は、いよいよ現実味を帯びてきました。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/09/04/a1135611.html(中国語)
(翻訳/河合 ナレーター/萩野 映像編集/李)