【新唐人2015年12月4日ニュース】
11月25日、中国の『財新ネット』がアメリカの政治学者のフランシス・ヨシヒロ・フクヤマ(福山)氏へのインタビューを掲載しました。そのなかで、同氏が語った、中国が民主化するにはどうすべきかという内容が、各方面から注目を集めています。
福山氏は、今年4月には王岐山、11月には習近平に接見しましたが、それらの会談の内容は公表されていません。
福山氏は、1989年に発表した著書『歴史の終わり』のなかで、共産主義が終焉を迎え、人類は民主主義に留まると予測しました。同書が出版されて数ヵ月後、ベルリンの壁が倒れました。
昨年、福山氏は新しい著書を出版しました。そのなかで同氏は、国家の機能、法治、民主主義といった現代政治における三つの礎を論述し、この三者がバランスをとってこそ、政府が開明的かつ機能的なものになる、と論じました。
福山氏は、インタビューの中で、「中国で今欠けているのは法治と民主制度である。中国の現状を考えると、法治からスタートして徐々に民主主義へ移行すべきである。」と自身の考えを述べました。
中国問題専門家・章天亮氏
「民主化に向かうには歴史問題を直視し、探究していかないといけない。暴力的な解決は社会的代償が大きい。法律の手段を持って平和的転換が出来るのなら、社会的代償が少なく、公正な社会を作っていけば、恨みや怒りも解消できるでしょう」
習近平に会う前に、福山氏は、「習近平が近年、権力を一身に集める中国指導者となったが、権力を固めた後、民主改革をするか、それとも独裁者になるかは現時点ではまだわからない。」と話しました。
習近平には人権を迫害した前科がなく、将来、暴君の名声を背負いたくないならば、中国共産党の体制を解体することが唯一の道であると専門家がコメントしました。
中国問題専門家・章天亮氏
「一つの専制社会において権力を維持するのは、通常血生臭い弾圧を基にしたもので、いま中国国民は中国の環境問題、腐敗問題と経済問題は皆過去の弾圧から残された後遺症で、皆体制の問題であるとわかっている。国民の心が変わると、権力者の前には道が二つしかない。一つは弾圧を継続することで、この方法は一時的に権力を維持することはできるが、長続きはできない。もう一つは積極的に体制を転換させることだ」
民主化運動の論客・郭羅基氏は「江沢民を起訴し、更に、全国的な汚職の横行を助長した政治責任も追及することが、中国の民主と法治の始まりだ」と述べました。
「中国の体制転換には、まず法治が先に来なければなりません。江沢民が指示した集団虐殺を見過ごす事なく、まず江沢民への法的制裁を下すべきです」と元軍の関係者は話しています。
元中国軍事学院出版社社長・辛子陵氏
「法輪功学習者への臓器狩りは世界から注目される大事件となっており、欧州連盟、アメリカ、カナダの議会は皆声明を出し、この事件を譴責してる」
「臓器狩りの事実が公になれば、中国当局は非合法性を追及され、解体される」と外界は推測しています。
共産党による体制を捨てるか、それとも、体制を維持し、弾圧を継続するのか、今の指導部には第三の道はありません。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/11/27/a1238264.html (中国語)
(翻訳/張陽・小松 ナレーター/萩野 映像編集/李)