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褒め殺しの罠にかけられようとしている習近平

2016年03月25日
褒め殺しの罠にかけられようとしている習近平

【新唐人2016年3月25日】

 

 習近平がトップに就任して以来、行政、軍、党務と宣伝、外交などの領域で江沢民派との戦いが絶えなかった。特に、劉雲山が牛耳っている中央宣伝部は習近平への邪魔をし続けました。2012年11月末、習近平は、胡錦濤の手から20年にわたる江沢民の腐敗治国による腐りきった政局を手渡された直後、「中國夢」の理念を提示した。趣旨は、中華民族の復興を図ることにある。江沢民派と見られる中央宣伝部を牛耳る劉雲山は、習の講話を大幅に削り、講話の中心をずらして発表した。2013年1月に『南方週報』が作った習近平の「中國夢と憲政夢」をたたえる新年賀詞は、宣伝部の干渉により、大幅に削除、修正された。それゆえ、読者をはじめ、マスコミ界の同業者ら、芸能人からの質問と非難が相次いでいた。『環球時報』の文章を転載するようにとの中央宣伝部からの依頼を拒んだ『新京報』の社長が辞任したことは、『南方週報』事件をさらに発展させた。当時、習政権が行政部門内の反腐敗を急いでいたため、『南方週報』事件に対して明確な態度を表していなかった。

 

 習近平が、中国共産党の定めた紀律や規則を利用し、百名以上の省レベルの中国共産党官員を失脚させ、これらの汚職役人の失脚と共に、彼らの裏に潜んでいる黒幕がだんだん浮上してきて、逮捕にまで至った。2013年12月、周永康が逮捕され、2014年6月、徐才厚が逮捕され、2014年12月、令計画が逮捕され、2015年4月、郭伯雄が逮捕された。その間、2015年6月に江沢民派が空売りなどの操作で中国株価を暴落させ、いわゆる経済クーデターを実施。さらに、7月に天津大爆発を起こした。これらの事件の裏で、劉雲山がコントロールしている宣伝部は、あらゆる手段を用いて習近平陣営と対抗していた。

 

2014年、中国のインターネット上で、「習大大が彭麻麻を愛している」という習近平と夫人彭麗媛をたたえる歌が流行り始めた。同時に、習近平が強力なリーダーであると讃える習近平と毛沢東との握手の写真もネット上に流されていた。こうして、個人崇拝に熱中する習近平のイメージは作られていった。同時に、習近平が毛沢東と同じく強力かつ左翼の人間だということを連想させる。最近、ネット上で、「東方がまた赤に」という習近平を褒める歌が流行っている。今年、両会へのチベット自治区からの参加者たちは、習近平の写真入りバッジをつけるようにと求められた。また、習近平の夫人である彭麗媛には、政治に熱中する第一夫人のイメージが作られ、ネット上に流されており、これは政治に熱中する毛沢東の第一夫人である江青を思い起こさせかねない。

 

これらの褒めごとをする人間の中に、習近平のご機嫌取りをして昇進しようと考える人がいれば、その一方で、習のご機嫌取りをすることを通して反腐敗の審査を避けようとする人が居る。最も険しいのは褒め殺しの罠を設け、習近平を台無しにしようとすることだ。国民の中で毛沢東のイメージがダウンしている最中、習近平を毛沢東的な人物と美化することは、習近平を独裁者に粉飾し、習のイメージダウンを図ることになる。憲政や民主を唱える習近平に、最近、退陣を求める声がネット上に流れている。この裏に、中央宣伝部門の影があるが、習近平陣営がほっておくと、反習近平陣営が結集し、勢力が結成される。取り締まると、習近平は言論圧制の独裁者というラベルを貼られかねない。

 

 江沢民派のほとんどの領域は習近平に攻略された。軍の改革は道半ばだが、19代会期中に江沢民派の者は退陣することがほぼ確定的であり、江沢民派の最後の砦で、中央宣伝部門での攻防戦はこれから正式に始まる。これも中国共産党の最後の砦といっても過言ではない。なぜなら、過去90数年間、中国共産党が宣伝を利用して、国民党を台湾に追いやり、中国国内で数多くの共産主義キャンペーンを行い、数千万人の中国人を異常死亡させたわけである。江沢民陣営は最後のあがきとして、宣伝部門を利用して自分に有利な情報を流し、習近平のこれからの反腐敗と19代会期の人事布石を攪乱するだろう。

 

 (文/張陽)

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