【新唐人2016年4月8日】
香港の梁振英政府はモンコック事件を暴動だと断じたのち、中国共産党外交部は、この件を本土分裂急進派組織のせいにして、ますますエスカレートする兆しを見せています。しかし海外メディアの報道によると前述のように決めつけたのは、江沢民派の張徳江である可能性が高いようです。習近平はわざわざ緊急の指示を出して、香港の部隊に動くなと命じました。
2月9日明け方、旧暦の元旦が明けた頃、香港のモンコックで警察と民衆の間で激しい衝突が発生し、次々と民衆が逮捕され、香港トップの梁振英がこの件を“暴乱”としました。
11日、共産党外交部はモンコック事件について、梁振英が暴乱としたことを認め、この件は本土分裂をねらう急進派組織の画策によるものだとしましたが、香港問題解決のための世論作りが目的の強硬姿勢だと外部は見ています。
旅美時政の時事評論家唐康遠(とうこうえん)氏
「中共外交部が突如ここまで強硬姿勢をとったのは、大げさにこの件を暴乱と決めつけて、事態を拡大させようとの思惑があるようだ。この考え方は表面化しつつあると、私はにらんでいる」
海外ニュースの『博聞社』の報道によれば、中央外交部は事件内容について口調を合わせており、実際、中国、香港、マカオの工作チームによるもので、リーダーは、江沢民派の政治局常任委員で全国人民大会委員長の張徳江だと言われています。
昨年の香港雨傘運動は、張徳江や梁振英らが攪乱を目的に引き起こしたものだと外部は見ています。当局を攪乱させるたくらみで難題を作り出し、江沢民派への粛清を阻もうとしていました。
唐康遠氏
「モンコックでの衝突はこれ以上確かな証拠がないため、はっきりとは言えないものの。江沢民派が背後でかき回しているらしい。私がみたところ、外交部が突如として物事を大きくするのは、背景に様々な思惑があるのだろうと疑ってしまう」
モンコック事件に対して、習近平がわざわざ緊急指令を出して、香港の駐留部隊に勝手に動くなと命じたのは、六四事件を繰り返さぬためです。習近平は香港政府に対して、社会の空気を緩和するように求め、暴動を鎮圧することは回避し、事態がこれ以上複雑にならないようにと命じました。
モンコック衝突事件はこれまでに数多くの謎があり、民衆は、これは陰謀だったのではないかと秘かに疑っています。
ネットユーザーは、梁振英は2012年のトップ就任以降、香港を離れて正月休暇を過ごしていたが、今年に限って香港で過ごしたために暴動が起きたのだと見ています。
さらには文書が明らかとなり、モンコックの衝突の際、警察と民衆が激しく殴り合う中、香港の公安と香港各地のマフィアが手を結び、警官と共に衝突事件を起こしたのです。民衆の中には早い段階からマフィアと公安の黒幕が紛れ込んでいて、大きな混乱に発展させています。
現在、公式ルートでこの点を証明する者はいませんが、事件に向けられた疑惑は各方面から注目を集めました。
13日、中国共産党全国香港マカオ研究会の副会長である劉兆佳(りゅう ちょうか)は、香港人が抵抗している基本法第23条を早期成立させるべきだと言いました。
これに対して香港立法議会議員の梁家杰(りょうかけつ)氏は、「劉兆佳氏の身分でありながらこのように述べたことは、梁振英氏と中共外交部が協力して第23条の成立を進めている可能性がある」と述べました。
香港立法議会議員の梁家杰氏
「もしもこんな話があるのだとすれば、彼等はあまりにも行き過ぎていると思います。これは香港の利益を生贄としながら、彼らの政治目的達成のために香港を傷つけたのだ」
「旅美時政」の時事評論家の唐靖遠(とう せいえん)氏は、「もし共産党が本当に香港で第23条成立を再び推し進めれば、香港当局が予想もつかない反応や影響により、コントロール不能になりかねず、これは習近平が求めることでは絶対にない」と述べました。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/02/15/a1252774.html (中国語)
(翻訳/プリシラ ナレーター/真彌 映像編集/李)