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「未来はどこに」600万農民工塵肺病患者

2013年03月22日

 

【新唐人2013年3月22日付ニュース】3月19日、中国四川省で塵肺病にかかった元炭鉱労働者が3年間の陳情の末、7万3千元の補助金を獲得しました。一方、塵肺病患者を支援する中国の民間組織“大愛清塵”によると、中国の塵肺病患者は600万人以上に上り、補償金を獲得するケースはほんのわずかだそうです。

 

炭鉱で働いていた藍田忠さんは、2010年、15人のほかの労働者とともに塵肺病と診断されました。しかし、当局の政策の関係で炭鉱が閉鎖になったため、それからの3年間、陳情を続けました。今年3月19日、やっと7万3千元の労災補助金を獲得。

 

塵肺病患者を支援する民間組織“大愛清塵”の塵肺病政策研究センターの主任・戴春さんは、塵肺病患者とその家族のために奔走を続けているものの、出口が全く見えないと嘆きます。

 

民間組織“大愛清塵” 塵肺病政策研究センター 戴春さん

「今日も農村に来ています。塵肺病が集中している農村では本当に未来が見えません。特に心が重いのが塵肺病患者が集中していて、現在彼らは生活能力もなく、死を待っています。民間の公益だけでは到底間に合いません。やっぱり政府がすべきことであり、これは政府の責任です」

 

民間組織“大愛清塵基金”は調査記者の王克勤(おうこくきん)さんらが2011年6月15日に塵肺病にかかった農民工を救うために設立した公益組織です。戴さんによると、塵肺病患者の若年化に伴い、主要労働力を失った家庭の子供たちは中退を余儀なくされ、出稼ぎに出るしかなく、多くの患者は、この職業を選んだことを後悔しているといいます。

 

民間組織“大愛清塵” 塵肺病政策研究センター 戴春さん

「私が訪れた多くの人は皆後悔していると言っています。子供に良い未来を与えられないのを後悔しているのではなく、彼らが後悔しているのは、塵肺病がこんなに大きな危害をもたらすと知っていたら、この仕事には就かなかったのです」

 

戴さんによると、湖南省だけでも60万人の塵肺病患者がおり、去年1年間で救済を行った患者はわずか222人だそうです。政府や企業は負うべき責任を負ってほしいと切に望んでいます。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/03/21/atext866661.html  (中国語)

(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)

 

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