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【禁聞】資金不足の裏の不動産購入ブーム

2013年08月08日

【新唐人2013年8月8日付ニュース】最近、中国の不動産市場に混乱が現れています。不動産業者が現金に換えるため低価格不動産を大量に販売している一方で、不動産価格の報復リバウンドの影響を受け、各地では多くの人が飛びついています。先ごろ中国では、銀行の資金不足に続き、株価が暴落しました。この影響を受け、不動産市場において大きな調整が行われるはずだと外界は睨んでいました。しかし今、なぜ“資金不足”に背理した現象が起きているのでしょうか?報道をご覧ください。

 

6月下旬から中国各地に“資金不足”が現れた後、株式市場でも巨大な変動が生じました。しかし、統計局のデータでは、中国の不動産価格は上昇を続け、6月の不動産価格は昨年と比べ10%増。一線都市の不動産価格は20%増加しています。杭州、深セン、上海、南京などの主要都市では、再度不動産購入ブームが起きています。

 

業界関係者は、現下の不動産購入ブームは報復リバウンドであるとみています。

 

“中華工商時報”はこの不動産価格の上昇現象について、ブームの背後には“ニセ購入者”の影があると分析しています。

 

米サウスカロライナ大学 謝田教授

「これは彼らの最後の賭けです。引き続きニセ購入者を雇い、パニックを起こし、一方で中央政府にプレッシャーを与え、一方では民衆のパニックを引き起こし、不動産価格を引き続き、吊り上げようとしているのです」

 

7月26日、広東省広州市近郊では別荘の物件取引が始まりました。最低価格28万元(およそ448万円)からの特価物件が売り出され、当日3万人を超える来場がありました。広州市近郊の別のマンションでも数十万元の特価物件が売り出され、多くの購入者が“超安値”物件を手に入れました。

 

米サウスカロライナ大学 謝田教授

「価格崩壊がすでに始まっていると思います。不動産バブルの爆発は既に進行中です」

 

北京市では7月最後の週末、売り出されたマンション3棟のうち、2棟が即日成約しました。

 

不動産コンサルタントの蘆趙凱(ろ ちょうがい)氏によると、不動産価格をコントロールする政策が立て続けに公布され、税金も非常に高くなっているにもかかわらず、北京の不動産価格は2008年以降ずっと上昇し続けていると述べます。

 

「我愛我家」不動産コンサルタント 蘆趙凱氏

「各都市の人々が北京に集まり、北京には官僚も多いです。皆が北京で住居を購入するので、自然と価格は上昇します。北京の三環四環一帯では新築する空き地はないので、中古物件を購入するしかありません。中古でも良い物件は売り出されないので、大金を出さなければ買えません」

 

アナリストによると、剛性需要のある住宅購入者がタイムリーに購入することによって、販売者の財源不足問題が緩和されます。その一方、大量の理財商品や民間資金、および銀行の貸し付けが不動産市場に注ぎ込まれ、そのうえ700億元(およそ1兆1200億円)の海外融資も加わり、“資金不足”によるダメージが不動産市場には及んでいないように見えます。この他、中国当局が超過発行した紙幣も自然と不動産価格を上昇させているとみられています。

 

経済学者 茅于軾氏

「私が思うには富の分配が少数の人に集中しています。彼らはインフレによる、平価切下げを恐れて、不動産を購入するのです」

 

中国不動産業界の“大炮”と呼ばれる任志強(にん しきょう)氏は、“流動性逼迫”当時、“流動性逼迫は不動産価格に影響する”と指摘。任氏は、長期わたる金詰りは不動産業界に影響し、資金不足で土地が手に入らないと、不動産市場の供給と需要のバランスが崩れ、価格上昇を招くと指摘しています。

 

しかし、北京“天則経済研究所”の馮興元(ひょう こうげん)副所長は、中国当局は今、試験的に不動産税を徴収しているため、多くの物件を買いだめしている不動産業者は不動産税を回避するため、割引して売り出す可能性があると述べています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

 

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/0008/01/atext941613.html(中国語)

 

(翻訳/赤平 編集/坂本 ナレーター/大口 映像編集/蒋)

 

 

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