【新唐人2010年12月10日付ニュース】黄海で韓国軍との軍事演習を終えた米軍は、12月3日から日本と8日間にわたる演習に入りました。これは日米にとって史上最大規模の軍事演習です。一方、12月5日、北朝鮮は再度、挑発的な発言をしました。韓国も、北朝鮮は再度挑発行為をする可能性が非常に大きいと警戒します。
北朝鮮の韓国・大延坪島への砲撃事件発生後、アメリカは空母“ジョージ・ワシントン”の派遣を決定。米韓合わせて10隻の軍艦で演習を行い、北朝鮮をけん制しました。
その後、日米は“ジョージ・ワシントン”を含む60隻の軍艦と飛行機400機、兵士44,000名という規模の演習を実施。初日は、尖閣諸島付近の海域で行われ、韓国も初めてオブザーバーとして参加しました。
これと同時に、日本の前原外務大臣は、4日、海上保安庁の哨戒機に乗り、空から北方領土を視察。ロシアは、日本の政治家が遠くからロシアの領土を眺めるのには反対しないと発言。
米軍の空母が中国の周りの海域に入った点について、中国は朝鮮半島危機に油を注ぐと反発。最近、中国軍は黄海や渤海瀋陽軍区などで訓練が盛んだそうです。
一方、韓国軍は黄海の島々の武力や施設を強化しています。6日、周りの海域など、29ヵ所で砲弾の訓練を行いました。
韓国と北朝鮮で争いのある“北方限界線”付近の5つの島は、韓国が制御。両国の衝突が絶えません。去年の11月、大青島の海上戦では北朝鮮が敗北。今年3月の韓国哨戒艦沈没事件は、その報復だと見られます。
韓国の新国防大臣、金寛鎮氏は12月4日、砲撃を受けた大延坪島を訪れました。また、その前日、金大臣は、もし再度襲撃を受ければ、北朝鮮を空爆すると発言しました。
韓国国防省の報告では、韓国には50余りのミサイル発射機がある一方、北朝鮮のミサイル発射機は150余りで、1000発のミサイルを北朝鮮は有します。ただし、韓国はアメリカとの軍事同盟で十分に対抗できます。
中国は2日、軍事同盟や武力の誇示では朝鮮半島問題を解決できないと発言。対話が唯一の方法だと述べます。そこで中国は6者協議の再開を促しましたが、日米韓の3ヶ国から拒否されました。
カナダの軍事雑誌“漢和ディフェンスレビュー”の編集長、平可夫氏は
3日 ボイス・オブ・アメリカの取材、“漢和ディフェンスレビュー”平可夫編集長:「6者協議は北朝鮮と中国への妥協を意味します。韓国艦沈没事件以来、韓国は与野党メディアそういう雰囲気はありません」
平氏はまた、南北朝鮮ともに図らずも、戦争の瀬戸際政策をとったと指摘。北朝鮮は国内の矛盾から視線をそらし、スムーズに権力継承をするためで、韓国は、圧力によって、崩壊に向かうことを狙ったといいます。
中国国際問題研究所の瀋世順さんは:「北朝鮮はずっと米韓が北朝鮮へ強硬な立場なら、例えば 制裁や軍事面、このような場合。さらに強硬な態度で対抗するのが北のやり方です。こうして対話に持っていきます」
北朝鮮は5日、韓国の大砲訓練と米韓軍事演習を非難。朝鮮半島を制御しがたい状況に追い込み、戦争を招く恐れもあると指摘しました。
有名な経済学者で雑誌“当代中国研究”の程暁農編集長は、
希望の声ラジオ局の取材“当代中国研究” 程暁農編集長:「北朝鮮は実際もがいている状態です。北の経済はすでに自分で支えられない状況で、中国から巨額の経済援助があっても、北朝鮮は生き残れません。ならず者の行為で国際社会を脅し、挑発行為が尽きないのです」
ウィキリークス(Wikileaks)の暴露文書によると、昨年以来、北朝鮮からは多くの高官が韓国へ脱出。最近、米の価格の暴騰と電力供給の制限により、北朝鮮では後継者、金正恩(キム・ジョンウン)氏への不満が日に日に高まっているそうです。
韓国駐在のトマス・ハバード前アメリカ大使は、3日、朝鮮半島は目下、朝鮮戦争後、最悪の状態で、万全の態勢が必要と表明。アメリカはすでに2つ目の空母打撃群“カール・ヴィンソン”を東アジア地域に送りました。
一方、中国の全人代委員長の呉邦国)氏は、1日、北朝鮮の崔泰福最高人民会議議長と北京で会談。ここで双方は再度、両国の友好を確認しあいました。これについて、程編集長は高述べます。
“当代中国研究” 程暁農編集長:「中国は実際北朝鮮の後ろ盾です。根本的に言えば中国が民主化すれば、北朝鮮は一日も持たすにすぐに崩壊します。これは必然です。誰の目にも明らかです。北朝鮮問題は今解決できません」
中国共産党がいったん解体すれば、北朝鮮などの他の共産党国家も直ちに崩壊するといわれています。
各国の領土紛争や利益をめぐる争いがエスカレートし、戦争を招けば、逆に中国は国内の危機を海外に転嫁して、延命を図るとも見られています。
新唐人テレビがお伝えしました。
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