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深刻化する中国の不良債権――中国銀行業界来年は約3兆3千億円が回収不能に

2010年12月10日

【新唐人2010年12月11日付ニュース】中国銀行協会と民間機関の合同調査によると、中国銀行業界の不良債権率はまもなく急劇に上昇すると見られます。

2008年末、金融危機の勃発を受けて、中国政府は日本円で約50兆円の景気刺激策を打ち出しました。また2009年、中国の各銀行の新規貸付額は約120兆円に達し、2008年の2倍になりました。
 
イギリスの“フィナンシャルタイムズ”によると、中国銀行協会と民間の会計事務所が行った今回の調査では、ほとんどの回答者が中国の銀行の不良債権の急劇な上昇を案じていました。
 
今年の4月14日、ドイツ語版の“フィナンシャルタイムズ”は中国工商銀行の総裁の文章を引用。中国銀行の資金不足や不良債権問題に触れました。同時に、2009年の中国政府の金融危機対策は、中国経済のさらなるバブルを招いたと指摘。
 
報道は、中国工商銀行だけでも2015年には約5500億円(50億ユーロ)の資金不足が生じるだろうと分析。その上、中国の銀行業界は政府の金融政策の下、2009年に大量に貸し出したため、不良債権が約10兆円(957億ユーロ)に達し、2008年の2倍に膨れ上がりました。
 
2010年3月末で、不良債権はすでに2兆9千億円(260億ユーロ)に達しました。スタンダード&プアーズは、中国の銀行業界は来年1年間、約3兆3千億円(300億ユーロ)が回収不能になると予測。
 
問題は一体どこにあるのでしょうか。“フィナンシャルタイムズ”は、ある外資系銀行の責任者の話を引用します。“大株主である政府や監督機関から大量融資を勧められれば、銀行はリスクを顧ないはずだ”
 
中国政府の景気刺激策は、短期的には中国経済を守ったかもしれません。しかし、中国の銀行業界が過去10年間で築き上げたリスクと貸付に対する管理システムを後退させました。大量の人民元が銀行から市場に流れ込み、物価や不動産の値上がりを招いたほか、同時に中国の銀行業界の深刻な資金不足を招きました。
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