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税収の増加率 GDP成長の2~3倍――中国の庶民が苦しい理由

2010年12月29日

【新唐人2010年12月30日付ニュース】中国の税の負担はどれくらいなのでしょうか。アメリカの雑誌“フォーブス”には、世界の税収苦痛指数ランキングというものがあり、中国は近年ずっと第2位です。一方、中国政府のGDPに占める税収の割合は日に日に増加。しかしGDP成長に比べて庶民の生活は改善が見られません。GDPはどこに消えたのでしょうか。

中国の税務局は、今年1月から10月までの税収は7兆元で、年末には8兆5,000億元に達し、GDPの25%を占めるだろうと公表。
 
“南都週刊”は、“中国の徴税は猛獣のようだ、来年は苦しいぞ!”という文章を掲載し、税収の内幕を暴露。例えば、1つの商品は生産と流通過程でそれぞれ徴税され、消費者は商品を買うだけですでに商品価格の13%ないし17%の消費税を払うことになります。
 
また、北京で住宅を買った場合、各種の名目で政府に払う税金は購入金額の47%に上るとも指摘。
 
中国の“隠れた税金”は、名目が雑多で、住宅購入から日常の消費まで、いたるところで税金を徴収されます。印紙税、車両税、不動産税、固定資産税、タバコ税など。
 
また、多くの税金は料金徴収の形で取られます。工商、環境保護、品質検査、公安、衛生、教育、交通などの部門には各自の徴収名目があります。18の行政事業部門に、1,000もの徴収項目があるそうです。
 
 “ラジオ・フリー・アジア”は、アメリカの中国情報センターの楊莉黎氏の次のような分析を報道。“中国は国が富み、民が弱っている状態。中国政府があれだけ金持ちなのは、大量の徴税によるものだ。この税収は隠れた方法で商品の生産から流通までの過程で徴収されている。中国の徴税は多くの場合はっきり見えない。その原因は中央政府と地方政府が裏操作を行うから。”
 
“経済観察報”は12月号にエール大学の陳志武教授の文章を掲載。文章はこう指摘します。“過去4~5年間、国の財政収入の増加率はGDPの成長率の2~3倍。GDPを大きな餅に例えると、政府の取り分が多くなるほど、民間の取り分はおのずと減る。農民の純収入を基準にした場合、2009年の財政収入は6兆元で大陸農民の収入総額を超える。つまり政府の取り分は多すぎるということ。政府の税収が多くなればなるほど、国が富み民が弱るという傾向は悪化の一途をたどる一方である”
 
上のリンクをクリックすると、このニュースの中国語版が見られます。

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