【新唐人2014年8月17日】ローマ法王フランシスコは13日、韓国に向かうため、中国の領空を通過した際、中共の指導者に電報を送りました。ローマ法王が中国の領空通過を許されたのは、今回が初めてです。中共は宗教に対する態度を変えたのでしょうか。
ローマ法王は、13日、韓国に飛び立ちました。5日間、滞在する予定です。途中、中国の領空を通過した際、中国の指導者と国民にこんなメッセージを送っています。「閣下と貴国人民に祝福を送ります。神が貴国に平和と幸福をもたらしますように」。
ローマ法王は専用機で他国の領空を通過する際、その国の元首に電報でメッセージを送ります。しかし外交辞令なので、通常はあまり関心を呼びません。ただ中国は違います。
1949年、中共は政権を獲得すると、バチカンと外交関係を断ちました。そこで以前、ローマ法王が外遊する際は、中国の領空を避けるか、中共に通過を要求して拒まれていました。例えば、前ローマ法王のヨハネ・パウロ2世は、1984年、初めて韓国を訪問した際、中共ではなくソ連に領空通過を求めましたが拒まれたため、結局、北極を通って途中、アメリカのアラスカ州に滞在しました。
1989年10月、ヨハネ・パウロ2世は再び韓国に向かう際、中共に領空通過を求めましたが、拒まれました。今回、中共が初めて領空通過を許したことについて、多くの海外メディアは、中共がバチカンとの関係改善を試みている表れだと見ています。
人権活動家 胡佳さん
「そうではありません。民間航空機は本来領空通過の際、威嚇されないし、困難なこともないはずです。相手に迂回させるほうが大問題です。民間航空機のルールに背いていますから」
「ボイス・オブ・アメリカ」の報道によると、今回、韓国の神学校で学ぶ中国人学生や、中国人カトリック教徒もローマ法王と共に、韓国の祭典に参加する予定でした。
しかし、彼らは当局に「いかなる活動にも参加するな、さもないと何かあったら自分で責任を取れ」と脅されました。それだけでなく、今年に入ってから、「違法建築撤去」の名目で、浙江省では130以上の教会と十字架が強制撤去されています。
人権活動家 胡佳さん
「中国に真の信仰はありません。撤去は家庭教会への宣戦布告です。この問題は前からありました毛沢東思想を信じない者は当局の仮想敵なのです」
キリスト教徒 陳建剛弁護士
「政教を分離せず、個人の信仰を制限することに私は反対です。信仰は絶対に自由であるべきです。人と神の間のことで、政府に口出しする権利はありません。管理もできません」
中共メディアは7日、ある官僚の話として、中共は「中国の特色ある神学思想」を創り上げ、キリスト教と社会主義の価値観融合を目指すと報道しました。
キリスト教徒 陳建剛弁護士
「笑い話であり、無知の証拠です。政府が個人の信仰をコントロールするなど、絶対に間違いです。これは暴政です」
人権活動家 胡佳さん
「笑止千万です。中国の特色というのは傀儡に人々の信仰を冒涜させ、信仰を奪うことです。神父の服を着た共産党員に布教させます。つまり精神を麻痺させ、共産党にとって、『調和ある社会』を築くのが狙いです」
胡佳さんは、もしアメリカでアメリカの特色が現れたら、きっと笑い話で終わるだろうが、中国の場合は、中共がイデオロギーや宣伝、政法系統を牛耳っているので、こんなデタラメなことを言えるのだと述べました。
人権活動家 胡佳さん
「中国の特色とは党の勝手な言い分です。宗教を都合よく利用しているだけです。しかし ある宗教が共産党の制御を受けず、独立した信仰を持ったら異端と見なされ、弾圧されます」
ローマ法王が今回、韓国を訪れたのは、主にカトリックの祭典「アジア青年の日」に出席するためです。この祭典には、アジア約23か国からおよそ1万人の信徒が参加しました。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/08/16/a1130829.html(中国語)
(翻訳/河合 ナレーター/水田 映像編集/)