【新唐人2015年05月10日】中共外交部の官僚が先日、南アフリカ共和国ヨハネスブルグ総領事館の座談会において、中国人の海外での法律を守らない行為や、マナーの悪さによって、国家のイメージが大きく損なわれたと述べました。報道をご覧ください。
中共の官製メディア「中新社」によると、中国駐ヨハネスブルグ総領事館で4月中旬、領土保全活動座談会が開かれました。座談会で中共外交部領事司の副司長で領土保全センター主任の翟雷鳴(てき らいめい)氏が、最近一部の中国人のマナーが国内外で注目されているが、中国企業と中国人自身にも問題があると指摘しました。
例えば、アフリカの一部の国では中国人に対する税関検査を非常に厳しく行っています。原因は所持してはならない物品を所持している中国人が多いからです。また、酒が禁じられているイスラム国家に酒を持ち込んだり、アフリカから象牙とサイの角を不法に持ち出している人もいます。さらに、ガーナでは中国人が金の不法採掘を行い、環境を破壊していると非難されています。
翟主任はさらに、中国人の行いは現地の民衆の怒りを買い、ひいては自分の身を危険にさらし、「国家のイメージを大きく損なわせた」と述べました。
近年、中国人の海外旅行や海外投資は年を追うごとに増えています。しかし、マナーの欠如は、世界各国で話題となっています。
政治評論家・陳破空(ちん はくう)さんは著書『歓迎されない中国人』の中で、これは中国の道徳崩壊によるもので、中国共産党の全体主義統治自体が「不道徳な基礎の上」に建てられたものであるからだと指摘しています。また、中国共産党の「無神論」、「唯物論」、「闘争論」の支配の下で、中国人は魂を失い、道徳を完全に失っていると述べています。
武漢「中国」雑誌社元記者 劉逸明さん
「文革によって、中国の伝統的な道徳体系が完全に崩壊しました。昔の中国は礼儀の国と言われていましたが、今の中国人は最もマナーが悪く、礼儀を重んじません」
このほかにも翟主任は、「ごく一部の人が、海外で私達に多くの恥をかかせている」と述べました。例えば、中国人は飛行機の機内でけんかをしたり、景勝、名所に落書きなどをしています。さらに、モルジブにスキューバーダイビングに行ったある人が海底で写真を2枚撮りましたが、一枚には中国製タバコのパッケージ、もう一枚には中国製ミネラルウォーターのペットボトルが映っていたといいます。
雑誌「中国事務」編集長 伍凡さん
「なぜ中国大陸にこの様な良くない習慣ができたのでしょうか?中国古代にはなかったことです。中國の明朝、清朝は堂々たる大国で、礼儀正しい国でした。民国の国民党時代でもこんなことはなく、共産党時代になってからこの様に変わりました。特に文革、破四旧などで、文化などを悪い物として破壊しました。それがずっと続いているのです」
アメリカの中国語雑誌「中国事務」の編集長・伍凡(ごぼん)さんはさらに、中共は「金があればわがままでも許される」という成り上がり心理を海外にまで輸出しているが、海外では社会の正義は金銭で量るものではないと指摘します。
陳破空さんは著書『歓迎されない中国人』の中で、今の中国は最も集団精神を強調する国だが、国民に最も欠如しているのが集団主義精神で、私利私欲のみを貪り、他人や周りに気遣うことはほとんどないと分析しています。最も秩序を強調する国であるのに、国民には全く秩序がない。最も安定を強調する国であるのに、中国は最も不安定な国で、特に国民は情緒不安定だと指摘しています。
陳破空さんは、ここ数十年で中国人は豪勢になり、ますます多くの中国人が海外旅行に出かけているが、そのマナーの悪さ、お金はあるが恥を知らないなどのイメージの悪さは世界各国で批判を招いていると指摘します。一方、世界ラグジュアリー協会(World Luxury Association)の発表したデータによると、中国人は休暇中に外国で贅沢品を購入する購買力が最も高いグループとなっています。
しかしながら、金銭で尊敬を買うことはできません。台湾の「中央社」は中共官製メディアの報道を引用し、中国人観光客が海外で大金を湯水のように使って「世界一位」の名声を買うことはできるが、尊敬は得られていないと報道しました。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/05/01/a1194269.html (中国語)
(翻訳/赤平 ナレーター/佐藤 映像編集/李)