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中国でMERS感染例 乗客にも感染の恐れ

2015年05月31日

【新唐人2015年05月31日】5月29日、中国で中東呼吸器症候群=MERS(マーズ)への感染例が確認されました。感染したのは韓国人男性ですが、旅客機やバスで広東省に入るまでに、周囲の乗客もMERSに感染した恐れがあります。

 

中共当局によると、広東省を訪れた韓国人男性は中東呼吸器症候群=MERSへの感染が確認されています。40度近い高熱が出て、肺炎を伴っており、現在、広東省の病院で隔離治療を受けています。

 

この男性はLGエレクトロニクスのエンジニアで、出張で広東省を訪れました。5月26日、アシアナ航空のOZ723便で仁川(インチョン)国際空港から香港へ向かいました。

 

旅客機の乗客は166人で、そのうちの女性1人に29日、MERSに似た症状が現れたため、香港の病院を受診しました。

 

実は韓国人男性は香港に入国した時、発熱やせきがあったため、検疫所で調査を受けましたが、自分の父親や兄がMERSに感染していたことを告げませんでした。そして入国後、3台のバスを乗り継ぎ、香港から深セン市、広東省恵州(けいしゅう)市に向かいました。

 

男性は恐らく途中で193人と密接な接触があったと見られており、現在、当局が追跡調査を行っています。

 

しかし、そのうちの一部はすでに香港を離れているので、追跡は難しいと考えられます。

 

MERSの病原体は、2003年に流行したSARS(サーズ)と同じコロナウイルスの一種です。

 

症状としては、発熱、せき、息切れ、下痢、腹痛などですが、腎不全で死亡するケースもあります。

 

これまで世界ですでに1000件以上の感染が確認され、そのうち40%が死亡しており、致死率はSARSを上回ります。しかしワクチンや治療薬、治療法はまだありません。

 

このMERSコロナウイルスは2012年に中東で発見されました。まずラクダから感染し、そのあとヒトからヒトへうつったと見られます。

 

感染の予防策としては、こまめに手を洗う、マスクをつける、野生動物との接触を避ける、などがあります。特に感染地域を訪れる場合は注意が必要です。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/05/30/a1200227.html (中国語)

(翻訳/河合 ナレーター/村上 映像編集/李)

 

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