【新唐人2015年07月21日】中共当局による弁護士の大規模な拘束は今も続いており、この1週間ですでに200人以上が被害者になりました。しかし、弁護士たちは萎縮することなく、しばらく沈黙した後、次々と立ち上がり始めました。
「中国人権派弁護士注目グループ」のデータによると、7月9日午前4時に北京の王宇(おう う)弁護士が逮捕されてから、7月17日12時までに、すでに222人の弁護士や活動家が警察に連行されています。しかし、当局のこのような行為は、市民や弁護士、メディアなど多方面から批判を受けています。
『ロイター通信』によると、16日、国連人権理事会の独立専門家5人が声明を発表し、抑圧行為の停止を中共当局に求めました。
声明には「弁護士は法律を履行する職責のために、いかなる制裁や脅迫をも受けるべきではない」とあり、さらに、中共当局による拘束は、国連で採択された『世界人権宣言』や『弁護士の役割に関する基本原則』、および中国の刑法に違反していると指摘しています。
さらに、北京の程海(てい かい)弁護士、李春富(り しゅんふ)弁護士など、中国の弁護士も当局による締め付けはすべて違法だと指摘しています。
北京の弁護士 程海さん
「当局は『約談』の名目で、弁護士を事情聴取していますが、この言い方は間違っています。『約』は 双方の合意の下で、約束されるはずですが、実際は強制的です。強制的なら、法的根拠はありません。弁護士は証人や被告、容疑者ではないので、本人が望まねば、すべて違法です」
程海弁護士によると、複数の弁護士が「騒動挑発容疑」と書かれた「召喚状」を受け取ったものの、実際に警察が事情聴取した内容はその容疑とは無関係でした。程海弁護士は「召喚状」について、弁護士に対する威嚇や脅迫であり、違法行為を隠ぺいする道具に過ぎないと指摘しました。
このほかに、「中国人権派弁護士注目グループ」によると、中国の「刑事訴訟法」では、警察機関が人を拘留する際、拘留証の提示が必要です。拘留後ただちに、遅くとも24時間以内に、拘留者を留置所に送らねばならず、また拘留から24時間以内に家族に通知しなければなりません。しかし、現在、刑事拘留されている7人の人権派弁護士は、いまだに罪名や拘留場所が公表されていません、
山東省弁護士 馮延強さん
「王全璋弁護士が拘留されたあと、家族への通知は何もありません。受け入れがたいことです。そもそも彼の容疑は何でしょうか?どの警察局にどんな措置をされたのでしょうか?」
『ラジオフリーアジア(RFA)』は先日、まだ拘束されていない人権派弁護士が、当局に対して反撃に出たと報じました。7月15日、北京の程海弁護士は北京市公安局昌平分局に電子メールを送り、警察が拘留している周世鋒(しゅう せほう)弁護士の情報公開を要求しました。
程海弁護士は、情報公開を要求したのは、警察に対する監督、法律にのっとった行政と権益保護のためだと話しました。この要求に対し、当局は15日以内に回答しなければならず、この期限が過ぎたら、訴えることができます。
北京の弁護士 程海さん
「当局の行為は違法なので、公民はそれを制止し、当局の法的責任を追及すべきです。中国の法制の現状を変えるには、第一に被害者自らが立ち上がり、自分の権利を守ることです。その次が他人の権利を守ることです」
しかし北京の陳建剛(ちん けんごう)弁護士は、「今の中国の現状は独裁、人治(じんち)であり、法律は『法治』の名義で独裁政治を行う道具に過ぎない。よって法律で権益を守るやり方には希望が持てない」と述べています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/07/18/a1211272.html(中国語)
(翻訳/赤平 ナレーター/佐藤 映像編集/李)