【新唐人2015年08月18日ニュース】
中国では深刻な大気汚染の為に、1日平均4000人が死亡しているとアメリカの「バークレー・アース(Berkeley Earth)が発表しました。
アメリカの独立研究機関「バークレー・アース(Berkeley Earth)は8月14日、16か月間観測した大気質量のデータ分析を基に、中国では、大気汚染が原因で1日に平均4000人が死亡しているという調査報告を発表しました。
PM2.5は粒子が小さく、肺に流れ込むと、心臓病や脳卒中、肺がん、ぜんそくなどを引き起こします。
香港中文大学 職業環境健康教育研究センターの 黄子恵(おう・こえ)主任
「PM2.5の一般的な健康傷害は、心臓病死亡のリスクと肺がんです。WHOもPM2.5を発がん性物質にあげていますが、健康に対する影響は心肺の疾病だけではありません。多くの研究でもPM2.5が健康に対する傷害を示しています。また生まれた赤ちゃんの体重が減少する可能性も考えられます。赤ちゃんの体重はとても重要な健康指標の1つです」
当報告によると、PM2.5に含まれる有害物質、硫化物(りゅうかぶつ)の多くは、石炭の燃焼により発生するもので、汚染源は非常に幅広く、もっとも深刻なのは北京から上海までの間の地域です。「PM2.5汚染源は、現地、北京からはほんのすこしで、多くは石家庄(せっかそう)市などの離れた工業区から飛んできたもの」だとも、述べています。
黄子恵主任
「農村では炭を燃やすと、室内汚染に繋がりますが、大都市では主に自動車の排気ガス、工場の排出ガスや発電所での石炭を燃やすなどにより環境汚染を招きます」
また、当報告によると、92%の中国人が大気汚染の影響を受けており、38%の住民が吸っている空気は「不健康」であると指摘しました。
黄子恵主任
「PM2.5の害は比較的大きいです。つまり煙草を吸わなくても、空気は吸わなくてはならないということです」
北京市民 郭桂軍(かく・けいぐん)さん
「政府に汚染問題を改善することを望みますが、私たちの声は聞いてもらえません。問題を報告しても何の役にもなりません。もちろん(健康が)心配です。心配しても仕方がありません。政府を監督することはできませんから」
香港中文大学 職業環境健康教育研究センターの黄子恵主任は、「当局が短期的な経済利益のために、環境を犠牲にするのは汚染処理や医療方面などに支払う代価を考えると経済面においても大きくマイナスになる」と指摘しました。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com.tw/b5/20150815/video/154320.html(中国語)
(翻訳/赤平 ナレーター/佐藤 映像編集/李)