【新唐人2015年11月14日付ニュース】
8日投票のミャンマー総選挙で、アウン・サン・スー・チー党首が率いる最大野党・国民民主連盟(NLD)は、上下両院の過半数の議席を獲得した。スー・チー主導の民主派政権が来年春発足、歴史的な政権交代が実現することとなった。
9日、中国外交部のスポークスマン・洪磊は、選挙結果について歓迎する意向を表明した。代表団を率いてミャンマーへ選挙を監査する中国外交部アジア事務特使の孫国祥が、ミャンマーの政治情勢が如何に変化しても中国とミャンマー両国の関係には影響を与えないと発言した。
北京の時事評論家・章立凡は、中共がスー・チーを受け入れた最大な原因は、中共がミャンマーに水利、電力、道路、通信などの領域を含め、莫大な投資があるからであり、ミャンマーは北京の「一帯一路」策略における要衝であり、この戦略を遂行するためにスー・チー政権と付き合わなければならないとコメントした。
中国大陸時事評論家の王暁漁氏は、『アップルデイリー』のインタビューで、「ミャンマーの体制変換は一党独裁が持続できず、さもないと最後にルーマニアのような終焉を迎えるしかないことを意味する。民主選挙で政権を握り、政権を失う政党は永遠に存在しうる。民主選挙の下に失敗者なし、一党専制の下に勝利者なし。」とコメントした。中国の未来の政治情勢に関して、同氏は、「ミャンマーの選挙がインターネット上で大きな反響を引き起こしたが、中国の政治情勢への影響はそれほど大きくなく、今日において各国体制変換の中共への影響は非常に限られたものであり、ピンポン外交からボーイング外交まで各国政府が重みを中国市場に置き、市場を通して中国内部事情を干渉する能力は非常に限られている。中国の体制変換は、中共内部から起こらないといけない。」と補足した。
中共の組織を解体することは中国民主化に与える影響
11月4日、『大紀元新聞』が発表した評論文章によると、中共党組織は世界の如何なる国家の如何なる党組織とも本質的な違いがあると指摘した。同文章は、「世界大多数の国家、特に西側諸国において政党というものは国家が政府を作り上げるための道具と手段に過ぎない。一旦、政党が政権を握ったら、政党自身が政府の運営から離れ、政党が組閣した政府が国家の法律に従って国を運営管理することになり、この時、政党の党首は政府の首脳になり、政党党首を辞任するケースがしばしばみられる。一方、中国共産党は憑き物のように寄生の形で中国社会のあらゆる方面に取り付いており、中国人及び中華民族の精華を吸い取っている。最も深刻なのは、中共組織が人間の人格を分裂させ、その組織自身は闇の邪悪な組織となった。」と論じた。また、文章は、自動的に邪悪な中共基礎組織を解体するように中国国民に呼びかけた。法輪功学習者は2004年から『大紀元』の呼びかけに呼応して中国人向けに三退(共産党、共青団、少年隊離脱)キャンペーンを行い、今まで延べ2億1880万人が中共の各組織から離脱する声明をネット上に掲載した。多くの海外のマスコミは、三退キャンペーンがすでに中共の統治根幹を大きく揺るがしていると評し、より多くの民衆が中共組織から離脱することは中国政府が自ら中共組織を解体することを促すだろうと期待した。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/11/11/a1235097.html(中国語)
(翻訳/張陽)
注:一帯一路(いったいいちろ、英語:One Belt, One Road、略称:OBOR)とは、2014年11月に中国で開催されたアジア太平洋経済協力首脳会議で、習近平中国国家主席が提唱した経済圏構想である。