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北朝鮮核実験のスケジュール

2016年01月19日
北朝鮮核実験のスケジュール

【新唐人2016年1月19日ニュース】

2003年、北朝鮮はNPT脱退を表明してから、今まで4回の核実験を行い、最近の核実験に対して、北京政府も珍しく譴責の声をあげていた。北朝鮮核実験のスケジュールをよく吟味したら、これらの核実験は過去10年間、北京上層部における権力闘争を反映したものであることが窺える。

 

 江沢民は虎叩きの焦点に合わせられ 北朝鮮の4回目の核実験

2016年1月1日、中国側は習近平の新著を出版したが、同書は習近平が初めて中共長老(いわゆる“太上皇”)を非難する言論を披露した。また、同書は、党の内部において如何なる人も奇貨を期待してはならない、情状酌量される希望を抱いてはならないと強調した。翌日、王岐山の中央規律委員会のネットが新著の内容を転載した。江沢民という太上皇に焦点をあてて次期の虎叩きの対象となることが明らかになりつつある中、1月6日に北朝鮮が4回目の核実験を行った。江沢民派と密接な関係を保っている北朝鮮金氏家族は、江沢民派に操られて核実験を行わされる可能性が高いと思われる。極東アジアの情勢を攪乱し、習近平に虎叩きに集中させないことが目的であろう。

 

 習近平の虎叩きを始め 北朝鮮の3回目の核実験

2012年2月、王立軍事件が勃発した後、周永康、薄熙来などの江沢民派のクーデターは暴露され、薄熙来が失脚、中共高層の権力闘争が明らかとなった。2012年11月、習近平がトップ就任してから虎叩きキャンペーンが開始された。12月13日、周永康の手先である四川省副書記の李春城が失脚。その後、周永康が身柄を拘束される噂が広範囲に流れていた。2か月後の2月12日に北朝鮮が3回目の地下核実験を実施した。これに対して、アメリカ、日本、韓国とロシアが非難した。

 

 胡錦濤暗殺失敗 北朝鮮が2回目の核実験

2009年4月23日、中共海軍史上最大規模の海上パレードが青島の海域で行われ、29か国の海軍代表と14か国21隻の軍艦が黄海に集まっていた。パレード時に江沢民派が胡錦濤を暗殺するという秘密報告を、パレード開始前に胡錦濤が受けた。胡錦濤は臨時に計画を変更し、先に各国の代表団を接見し、同時に暗殺参与者らを腹心に始末させた。すべてがおさまった後、スーツ姿の胡錦濤がパレードを開始した。憤りを隠しきれない胡錦濤の隣に立っていた江沢民の腹心である郭伯雄は手を震わせながら敬礼をしていた。胡錦濤が軍内の異分子を粛清する恐れがある中、江沢民派の指示の下で一か月後の2009年5月25日、北朝鮮が2回目の地下核実験を行った。結局、胡錦濤は軍内の異分子への粛清を行わなかった。

 

 陳良宇が失脚、北朝鮮が1回目の核実験

2006年5月初め、胡錦濤が軍委主席の身分で北海艦隊を視察した際、2隻の中国軍艦が胡錦濤を乗せていた駆逐艦に向けて同時に発砲した。5名の海軍兵士がその場で死亡。駆逐艦は全速で軍事演習の海域から逃れ、2度目の暗殺を避けるために、胡錦濤は直接、雲南へ飛んだ。一週間後、すべてが収まった後に胡錦濤は初めて北京へ戻った。報復のため、翌6月、胡錦濤は上海に調査組を派遣し、江沢民が内定したポスト胡の継承人で上海市書記である陳良宇をひそかに調査した。9月24日、陳良宇は社会保険不正使用の容疑で失脚。その裏にある江沢民の息子も調査の視野に入っていたが、調査が自分の息子にまで飛び火する恐れがあったため、江沢民が調査は陳まででストップすることを提案したが、胡錦濤側は手を引くつもりがなさそうだった。ゆえに、陳の失脚二週間後の10月9日に、北朝鮮が1回目の核実験を実施し、社会保険不正使用容疑の調査は陳まででストップされた。

 

 上述の北朝鮮の核実験のスケジュールとその裏にある中共上層部の権力闘争を見てみると、どうも江沢民派が危機に直面する度に北朝鮮が核実験を実施し、助けの手を差し伸べる。北朝鮮は長年にわたってずっと江沢民派の世話になっており、1990年、江沢民が初めて北朝鮮を訪問した際に、「北朝鮮人民に申し訳ないことは絶対やらない」と発言。2001年9月、江沢民は再び北朝鮮を訪問した。江沢民の訪朝に先立ち、曾慶紅を先に北朝鮮を訪問させ、金正日から特別な歓迎をうけ、北朝鮮側は曾慶紅にゴマをするため、彼と金正日の記念切手まで発行した。その後、江沢民派の要員は相次いで北朝鮮を訪問した。

 

2007年、劉雲山が、中央政治局委員の時に訪朝した。2010年、中央政治局常務委員の周永康が訪朝し、最高レベルの待遇を受けていた。2011年7月、国務院副総理の張徳江が訪朝した。去年10月10日に行われた北朝鮮軍事パレードに中国側は副総理の李源潮氏を派遣するつもりだったが、断られた。北朝鮮がわざと劉雲山を指名した。結局、劉雲山は大規模な報道陣と技術チームを連れて訪朝し、北朝鮮の軍事パレードの生放送に尽力した。劉雲山は、北朝鮮軍事パレードで唯一、金正恩と一緒にテレビに映された外国人となった。北朝鮮は経済上ずっと江沢民派を頼りきっているがゆえに、江沢民派の要員が存亡の危機に直面する際に北朝鮮がいつも表舞台に上がってきて用心棒の役目を演じている。

 

 中共が裏で北朝鮮を支援することは、国際社会が知っていることは江沢民派もわかっている。目下、習近平の虎叩きは安定した国内外環境を必要としているが、今回の核実験は習近平政権が裏で北朝鮮を操ってやったことであるというイメージを国際社会に与え、国際社会譴責の矛先が北朝鮮と習近平に向かわせるようにして習の国内での虎叩きに集中させないことが江沢民派の目的であろう。今回の習近平の対応は非常に興味深いものであり、北朝鮮を譴責する声を上げていた。即ち、今回の核実験は習近平政権と全く関係がないとアピールすると同時に江沢民派の言いなりになるならば、これから中国からの援助をもらえなくなると北朝鮮政権に警告したものとみられる。最近のニュースで流された昨年の北朝鮮軍事パレードの画面から劉雲山の画面が消え金正恩の画面のみ残されていることは、金正恩が習近平に降伏、親意を示すためのものではないかと考えられる。

 

 (作者 / 張陽)

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