【新唐人2016年2月4日付ニュース】
中国の中央紀律検査委員会は、『人民日報』、『新華社』など6つの中央メディアに「紀律検査チーム」を送り、統一監督することにしました。これについて、香港メディアは、「前例がないことだ」と報道しました。王岐山(おう きざん)氏は、この動きは、長年、中国当局の文化宣伝を担当している劉雲山(りゅう うんざん)氏が狙いだと分析しています。
中央紀律委員会公式ネット1月31日のニュースで、前中央紀律委員会新華社駐留チーム長李煕(り き)氏が、駐『人民日報』社チーム長になり、『人民日報』社、新華社、『求是』(きゅうぜ)雑誌、『光明(こうめい)日報』社、『経済日報』社、『中国日報』社の中央6メディアの統括的調整を促す役職に就きました。
香港『大公ネット』は、31日、紀律検査チームの『人民日報』社駐留は、ただの党のメディアへの紀律検査チーム派遣ではなく、「前例のない」中国共産党6メディアの統一管理を実現したハイレベルの部署だと報道しました。
報道によると、中央紀律委員会の『人民日報』社と『新華社』の駐留チームは以前から存在し、2つの閣僚級のメディアを監察しています。ほかの4つの副閣僚級のメディアは「長期にわたって駐留不在の問題があり」、「反腐敗の中に形成された空白領域」を埋めるため、中央紀律委員会が監察手段を検討・調整し、『人民日報』社に新しい紀律検査チームを設置し、中央6メディアの統一管理を実現しました。
分析によると、中央紀律委員会の中央メディアに対するこの動きは、明らかに長年、中国当局の文化宣伝を担当している江沢民派の劉雲山氏を狙ったものです。
米国駐留の中国社会問題研究者張健(ちょう けん)氏
「中央紀律委員会がこのように、6メディアに駐留するのは前代未聞のことです。文化大革命以後、このようなことはありませんでした。これは明らかに劉雲山を狙ったものです」
北京政治情勢ウォッチャー華颇(か ほう)氏
「習近平は確実に中央メディアを統制するでしょう。自分の命令を実行しないもの、自分を陥れようとするものを、反腐敗の大義名分で処罰し、監督するでしょう」
同報道によると、中央紀律委員会の狙いは、『人民日報』社に駐留するチームに対して、「1対多数」の「総合的な派遣駐留」方式、すなわち、1か所の駐留で何か所も管轄することです。この方法で、紀律検査チームの位置が相対的に格上げされ、監督権限と独立性が強化されると言います。
米国駐留の中国社会問題研究者張健氏
「この監督と言うのは各方面からの妨害を想定し、総合的に作ったものです。現在、習近平はメディア部門に対して、隙のない統一管理を実施したい。以前は、それぞれ別個に実施していたため、重要な時に互いに異なる意見をいうことがあり、習近平の怒りを買いました。メディアを掌握することも、習近平にとっては重要なことの1つです」
米国駐在中国社会問題研究家張健氏は、「これから、6つのメディアで大きな人事異動がある。習近平氏は、劉雲山氏周辺の人員を外し、徹底的に孤立させる」と推測しています。
米国駐留の中国社会問題研究者張健氏
「中央紀律委員会が中央の6つのメディアに駐留して、そのあと、習近平の有力な側近が入ってくるでしょう。劉雲山がいなくなり、習近平と李克強がメディアを押さえたら、習近平の政策と同調した進行ができるようになります」
習近平当局は、今回、6つのメディアに手を出したのは時期が来たからです。党、政府、軍、メディアの4つの柱の中の3つを手に入れ、残りは中央宣伝部。これも手中に入れるでしょう。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/02/02/a1250302.html (中国語)
(翻訳/小松 ナレーター/藤坂 映像編集/李)