【新唐人日本2011年6月14日付ニュース】中国で横行する賄賂、海外にまで広がっているのでしょうか。ノーベル文学賞を選考するスウェーデン・アカデミーのある会員が中国人作家から60万ドルを受け取ったとのうわさが流れています。うわさの対象となった、スウェーデンの中国専門家は、怒りを隠せません。
清華大学メディア学院の李希光副院長は5月16日、ブログに“ノーベル文学賞選考委員会の終身委員、マルムクヴィストは中国大陸の作家、張一一から翻訳の手付金として60万ドルを受け取った”と投稿。ノーベル文学賞の権威と公平性に傷が付くかもしれない、最大の危機が訪れました。
しかし李副院長は、内容をどこから転載したのか記していませんでした。
賄賂を贈ったという張さんは、80年代生まれの作家。中国で賞を買う現象は当たり前なので、ノーベル賞をお金で買うことを思いついたといいます。
情報によると、張さんは自身の作品3点をスウェーデン語に訳すよう依頼し、60万ドルを手付金として払ったそうです。
これについて、マルムクヴィストさんは清華大学の学長にあてた公開書簡を発表。“ある教授兼副院長は、まったく道徳感に欠けているとしか解釈できない。このような卑怯なやり方は、残念なことに、西側の学者の清華大学への印象を悪くし、中国メディア界への疑いも増す”
これに対し、現在アメリカにいる李副院長は、直接返答せず、ただショートメールで“あの内容は、中国ラジオネットから転載した”と発表。しかし中国ラジオネットも、外国メディアの報道が情報源だと述べています。ただし、どの海外メディアなのかが記されていません。グーグルの英語版で検索しても、関連報道は見当たりません。
実はこのうわさは、4月29日、当事者である作家の張さんがブログで告白したのが始まりでした。
張さんはこれに関し、直接、マルムクヴィストさんに会って翻訳の話もしていないし、手付金を手渡してもいないと認めました。すべて、仲介人を通じて行ったというのです。
フランスメディアの報道によると、マルムクヴィストさんの夫人は、たとえうわさを最初に発信したが李副院長ではなくとも、メディア学院の教授として責任があると指摘。情報源を調べないなど、プロ失格だというのです。
では情報源は本当に、中国ラジオネットなのでしょうか。独立中国語ペンクラブの常務秘書、張裕さんは検索による調査の結果を発表。これに関するニュースは他にも6つあったものの、最初に載せたのは、やはり中国の国営ラジオサイト、中国ラジオネットだったといいます。しかし、この調査結果はすでに削除されています。
マルムクヴィストさんは5月19日、スウェーデン駐在の中国大使館に公開書簡を発表。“当初、これを滑稽な遊びとしか見ていなかったが、李教授が国営サイトを利用して、中国人作家のうわさを広めたことを知り、これからは中華人民共和国の政府および駐スウェーデンの大使館と絶交することにした”と述べています。
自称80年代生まれの作家、張さんはしょっちゅうメディアを騒がせています。かつてシェークスピアのように整形すると公言。小説“紅楼夢”の作者、曹雪芹にまつわる新事実が分かったと発表したものの、後でそれはまったく根拠がないことだと分かりました。
新唐人テレビがお伝えしました。
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