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北朝鮮の核攻撃ターゲットは中国、その背景にいる黒幕

2016年04月21日
北朝鮮の核攻撃ターゲットは中国、その背景にいる黒幕

【新唐人2016年4月21日】

 

国際社会の北朝鮮への制裁に同調した習近平政権は、北朝鮮側から猛烈な非難を受けた。特に、中国を「裏切り者」と非難した「内部文書」が明らかにされるにつれ、文書の中に「中朝関係の亀裂を招いたのは北朝鮮の核とミサイルだ」、「中国を敵国扱い」と「中国に対して核暴風」などの表現を使っていることから、北朝鮮側が核やミサイルで中国を脅かし始めると見られる。

 

筆者は、「北朝鮮核実験のスケジュール」に、金氏政権は1990年江沢民が訪朝してから江沢民派の手先となったと言った。極東アジアの政治局面において、北朝鮮は江沢民派に都合よく協力してくれている。特に、習近平がトップ就任してから北朝鮮が3回目と4回目の核実験を実施した。それで、安定的な外部環境を求める習政権が国内で反腐敗に専念することができなくなり、数回にわたって江沢民派に邪魔されて、反腐敗キャンペーンが途中で様々なトラブルに遭うこととなった。

 

なぜ、北朝鮮政権が江沢民派の言いなりになるのか? 理由は、金と各種の支援物質にある。習近平がこれをよく知り、トップ就任してから故意に北朝鮮を疎遠にし、韓国と親しくしようとした。過去2年間の中朝間の出来事からそれを伺うことができる。現在、江沢民派の支援は、北朝鮮政権が存続する唯一の助けとなった。反腐敗の成果が拡大されるにつれ、習近平が各領域の主導権を握るようになった。それゆえ、江沢民派の極東アジアの政局を攪乱する重要な手先としての北朝鮮と徹底的に決別する習近平政権は、今回の国際社会の北朝鮮への制裁に同調することにした。江沢民派からの支援がなくなりかけている北朝鮮は、これからどんな危険な振る舞いを起こしてもおかしくない。習近平政権が不測の事態に備えるため、極東各国の協議による局面の打開と北朝鮮問題の解決を呼び掛けた。

 

習の狙いは、北朝鮮への制裁に同調することが西洋社会に好感を抱かせ、また、江沢民派からの北朝鮮への物質支援を断ち、窮地に追い込まれる金正恩が習近平陣営へ降伏せざるをえないことにある。これは、北朝鮮問題を解決するにあたって、最もコストの小さいやり方であり、いわゆる上策である。

 

もし、金正恩が習近平政権に降伏せず、国際社会にとことん抵抗するならば、北朝鮮内部のクーデターが起きる可能性が十分高いと考えられる。一旦、クーデターが起きたら、新しい政権の拠り所は、やはり中国と韓国以外に考えられない。これは、中策である。

 

習近平政権にとって最悪の事態は、北朝鮮を刺激し、金正恩が過激な行動をし、北朝鮮が内乱や戦争状態に陥り、大量の難民が中国に流れ込み、江沢民派を粛清する反腐敗が中途半端になることである。そうなると、中国だけでなく、極東アジアないし国際社会にとっても取り返しのつかない損失にもなる。

 

江沢民派のそそのかしにより、金正恩が過去数か月で核実験やミサイルの発射を頻繁に行い、この一連の挑発行為は、韓国、日本とアメリカを大いに刺激した。その結果、アメリカと韓国は過去最大規模の合同軍事演習を行った。これは、江沢民派が金正恩を利用して極東アジアの政局を攪乱する謀略が大いに功を奏したといえる。このような挑発行為と報復措置がエスカレートしていくと、戦争になりかねない。たとえ、戦争まで行かなくても習近平陣営が国際社会から莫大な圧力を受けなければならず、江沢民派への粛清を緩めざるをえない。これこそ、江沢民派の本当の狙いであろう。これからの各国の反応、特に北朝鮮の次の動きが注目されるべきところである。

 

(作者/張陽)

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