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中国 “毒”を輸出する北朝鮮にお咎めなし

2011年06月25日


【新唐人日本2011年6月26日付ニュース】近年、中国には北朝鮮から大量の覚醒剤が流れ込み、北朝鮮に近い吉林省では覚せい剤常習者が激増しています。しかし、中国当局は覚せい剤の出所を公表していません。背後になにが隠されているのでしょうか。

アメリカのシンクタンク“ブルッキングス研究所」の報告によると、吉林省は北朝鮮からのヒロポンの中継地で、主要販売市場でもあります。

中朝国境から80キロ離れた延吉(えんきち)市。20年前には覚せい剤常習者がわずか44人でしたが、去年の発表では2100人。しかし、実際は5~6倍はいると予測されています。最近、吉林省では大規模な覚醒剤締りを行いましたが、北朝鮮との関係を考慮し、覚せい剤の出所は公表しませんでした。

北朝鮮の麻薬輸出は1970年代から。旧ソ連崩壊後、後ろ盾を失った北朝鮮は深刻な飢饉に陥り、麻薬産業に力を入れます。1992年、外貨を稼ぐため、アヘンの輸出指示が出され、今ではもっと生産しやすいヒロポンに変わっています。

中国は毎年北朝鮮に食糧50万トン、石油100万トン、石炭250万トンを援助。2009年10月以降は、援助を更に拡大し、自動車工場などの合弁企業を設立しました。

コロンビア大学の李天笑博士によると、中国にとって北朝鮮は、アメリカを牽制するための重要な戦略カードです。中国は、北朝鮮の核実験やミサイル発射などの一連の騒ぎを利用して、自身の役割を見せ付け、日米韓を威嚇していると指摘します。

学者の信力建さんは、中国にとって北朝鮮というカードは割が合わないといいます。 “先軍政治”を推進している北朝鮮は、先端武器装備を必要とするため、中国に大量の投資が求められるからです。しかし、中国が北朝鮮に大量に援助を行ったからといって、“宗主国”の地位を保証できるわけではありません。

また、北朝鮮は中国にとって負担になりつつあるといいます。政権維持のためならいかなる代価も惜しまない金正日政権が、核兵器を中国に向けないとは誰も保証できないと指摘します。かつて中国のアメリカ牽制のカードだったアルバニアとベトナムがいい例で、結果は明らかだといいます。

学者の郭国汀さんは、共産主義政権は暴力、恐喝、虚言で国民を統治すると指摘。金正日政権も例外ではなく、数え切れない人々を死に追いやりましたが、その後ろ盾は中国共産党なのです。

学者 郭国汀:「金氏共産暴政は朝鮮を統治して50年来9回の党内粛清を行い、10万人の党員が惨死し。150万人が集中キャンプで死亡し、130万人が内戦で死亡しました。餓死した人数は50~200万人、50年間の共産党統治で2300万の人口のうち300万以上が死亡しました」

国連世界食糧計画の去年11月の報告書によると、北朝鮮では68%の人が配給を受けられず、3分の1の児童と4分の1の妊婦や授乳期の女性が栄養不良に陥っています。深刻な食糧不足で、人を食べるとの情報も度々耳にします。このことは最近、韓国の“中央日報”によって明らかになりました。

新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2011/06/22/a549510.html.
 
(中国語)

 

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