【新唐人2016年07月16日】
中国共産主義青年団(共青団)のソーシャルサイトに台湾人俳優のレオン・ダイ(戴立忍)さんを「台湾独立派」と名指しして批判する批判コメントが殺到、レオンさんは中国製作の映画から降板を余儀なくされました。この一幕には中国政府が組織化するネット部隊「水軍」の動員が大きく関わっています。
金馬奨などで数々の賞を受賞しているレオン・ダイさんは中国でも人気があり、これまでに何度も中国映画に出演してきました。2013年には人気を博した歴史大作「大明刧」でも主演を務めました。レオンさんが2014年に台湾で起こった中台「サービス貿易協定」反対運動に参加した翌2015年にも中国映画に出演しています。
ですが今年、中国人女優のヴィッキー・チャオ(趙薇)が監督を務めるドラマ「ほかに愛なんてない」(中国語タイトル「没有別的愛」)で出演していたレオンさんを共青団が突如、「台湾独立派」と名指しし「攻撃対象」に認定しました。
レオンさん本人とドラマ製作側、そして監督のヴィッキーさんもこの件について否定をしましたが、共青団と解放軍系メディアの激しい抗議活動はやまず、7月15日、ドラマ製作側はレオンさんの降板を発表しました。
監督のヴィッキーさんも、ネットでたくさんのレオンさんに対する批判コメントを目にしたと話していますが、中国のネット反応がどれほど真実のものなのか疑問視する声も多くあります。
共青団中央の2015年9号文書によると、中国全土の「青年ネット文明志願者」は1052・3万人に達します。
時事評論家・唐靖遠さん:「こうした一千万を超えるネット上のコメントというのはいわゆる水軍と呼ばれるネット部隊が作り出した嘘の世論ですが、外国ではあまり知られていません。そしてこの「水軍」に中国政府は論理をすり替えた主張を拡散させます。たとえば、台湾や香港で不当な手段で決められた中台サービス貿易協定に反対する「公民運動」が起こると、「反中運動」にすり替え、「民主主義を守り公民が参与する」を「台湾独立」にすり替えるのです。このようにして民族感情を焚きつけて中国国民や芸能界まで縛りつけ、自分たちの政治目的を達成するのです。」
今回ネットに大挙して現れたレオンさんへの批判コメントの文面はほぼ同じです。あるコメントには「永遠に党と共に」の立場を守るよう求めると共に、最後には「この内容をコピーアンドペーストするように」との一文が添えられてありました。
ネット部隊の指令を削除せずにそのまま貼りつけてしまったのです。
こうして、ネットには「極秘命令」を張りつけたままのコメントが溢れかえっている状態です。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/07/16/a1276360.html(中国語)
(翻訳/白白 ナレーター/淳萌 映像編集/李)