【新唐人2016年11月16日】
アメリカ大統領に当選したトランプ氏は13日の夜、中国の習近平国家主席と初めて電話で会談しました。双方とも、米中両国はさらに協力し合う必要があると表明しました。選挙期間中、トランプ氏は中国から関税を懲罰的に徴収すると言及しており、米中両国の間で貿易を巡る戦いの火ぶたが切って落とされるかに注目が集まっています。
当選した当日に祝電を送った習主席は5日後、トランプ氏と電話で初めて会談を行いました。
報道によると、双方は米中関係の「更なる発展」を推進してゆくと表明しました。
サウスカロライナ大学教授 謝田氏:「中米双方は2カ月は互いを知り調整するのに努め、いざこざを起こさないでしょう。」
トランプ氏は選挙期間中、中国を為替操作国と非難し、中国商品に45%の関税を懲罰的に科すと述べ、米中両国の間で貿易戦争が始まるのではと関心が高まっていました。
一方、反腐敗キャンペーンを推進する習主席にとっては、党内の権力を掌握しておくためにも経済の安定は必須です。初めての電話会談で、習主席は「中米両国は協力を強め、両国の経済を発展させなければならない」と述べました。
トランプ氏の経済政策顧問で投資家のウィルブール・ロス氏は14日メディアの取材に対し、アメリカが中国に対して全面的な貿易戦争を仕掛けることはないと述べました。
サウスカロライナ大学教授 謝田氏:「貿易戦争は起こるでしょうが、政治や外交に深刻な影響を与えるような衝突には発展しないでしょう。中国はもう以前のように為替を操作して、貿易で得をしたり、知的財産権を無視したりすることはできません。トランプ氏はある一定の成果を得られれば満足するでしょう。表面的な言い合いや話し合いの中で、問題は解決されるでしょう。」
しかし、かつて鉄鋼会社幹部で、現在トランプ陣営の貿易政策を担当するダン・ディミッコ氏は、トランプ氏の貿易政策が軟化することはないとの見解を示しています。
米メディアは、トランプ氏が逸早く強硬な態度に出るとすれば、中国が輸出する鉄鋼やアルミについて規制を行うだろうと予測しています。
しかし、オバマ政権時代にも中国の鉄鋼輸出に対して懲罰的に規制をかけたことがある上、中国自身が鉄鋼業を規制しており、鉄鋼の輸出先を「一帯一路」へと転換しているため、トランプ氏が鉄鋼業に規制をかけても中国にとってそれほどの打撃はないと考えられます。
また、トランプ氏は再三にわたって中国政府が人為的に人民元の為替レートを下げていると述べており、
サウスカロライナ大学教授 謝田氏:「中国が故意に人民元のレートを下げているから、中国の輸出にとって有利であると考えられています。そのため、国際社会は中国に対し、今後一切為替を操作せず、人民元を高くするよう求めています。しかしここで問題があります。中国政府はこれまで経済を活性化させるために十数兆規模の通貨増刷を行いました。もし通貨操作を撤廃したら人民元はある点まで上昇した後、最終的には本当の価値にまで暴落するでしょう。通貨増刷が招く結果を見守る必要があります。」
電話会談を終えたトランプ氏は、双方は緊密に連携を取り、早く対面する必要があると述べました。双方の話し合いの行く末が注目されます。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/11/15/a1296892.html(中国語)
(翻訳/白白 ナレーター/淳萌 映像編集/李)