【新唐人2010年3月30日付ニュース】2010年上海万博の開幕まであと30日。各国の展示ブースの工事が続く中、共産党政府は台湾など中国内外(ちゅうごくないがい)の記者団を上海に招いて、29日から3日連続の報道を行います。当局は警備のほか、陳情者への監視も強めます。
万博の宣伝を強化するため、共産党政府は29日昼、ロイター社、AP通信、AFP通信、アルジャジーラ、イタリア国営テレビRAI(ライ)(注:イタリア放送協会 Radio Televisione Italianaの略称)、カナダのCanwest(キャンウェスト)紙、日本の共同通信、韓国のKBSおよび台湾や香港などのメディアの170人に及ぶ記者団を上海に招きました。
「アップルデイリー(蘋果日報)」は29日、「万博では恐怖症にならないことを期待する」と題した文章を掲載。筆者は「オリンピック恐怖症、国慶節(こっけいせつ)恐怖症に続き、今度は万博恐怖症が爆発するのでは?」と指摘します。
筆者の李平氏は述べます。「一昨年の北京オリンピックと昨年の建国60周年記念祭典は、当局にとって本来はお祝いの祭典のはずだった。だが、テロリストよりも陳情者を恐れるあまり、言論の統制から現場の見物客の規制に至るまで、すべてに過剰反応を示した挙句、祝いの行事が共産党幹部の権力闘争と化し、観光客の数も予想を遥かに下回った」
上海の観光名所「外灘(バンド)」の遊歩道は、万博のため3年間の改修工事を実施。28日、工事の終了が宣言され新たに開放されました。共産党政府はこの工事に10億元以上を投入しています。
共産党の政府系メディアによると、上海万博の警備の厳重さは北京五輪を上回り、上海市公安局朱偉明(しゅ いめい)副局長は、万博期間中はミネラルウォーターなどの飲料を含む22種類の物が会場に持ち込み禁止になると発表。そのほか、入場の際は完全閉鎖された場所でセキュリティーチェックを受けることになります。
文章はまたこう述べます。「陳情者の声、メディアの自由な取材、民主活動家の馮正虎(ひょうせいこ)氏らの自由な活動などが認められるかどうかは、上海万博の開放程度の重要な尺度となる。異なる声を持つ者に対する寛容、自由な取材への尊重。これは上海に、万博の観光収入を超える長期的な利益をもたらすだろう」
文章はまた続きます。「もし上海万博恐怖症が発生した場合、容易に想像できるが、来年は共産党創立90周年恐怖症、再来年には共産党第18回大会恐怖症に陥るだろう。中共当局の恐怖症は日増しにひどくなり、後世に笑い話として残るだろう。」
新唐人記者がお伝えしました。
【日本語版は後日アップされる予定です。】