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不動産の冷え込み 地方政府の活路は?

2011年11月05日
 
【新唐人2011年11月6日付ニュース】最近中国当局は、住宅の購入制限、住宅価格の上限規制、貸し出しの制限などの政策を矢継ぎ早に実施。中国の不動産市場が冷え込む恐れがありますが、地方政府は財政の多くを土地転売に頼ってきました。不動産市場の冷え込みは、地方政府の収入を激減させることにつながります。地方政府はこの逆境にどう立ち向かうのでしょうか。
 
中国広東省の珠海市では11月1日、住宅の購入と価格を制限する政策が始まりました。これに肝を冷やしたのは、不動産業者だけではありません。
 
「第一財経日報」によると、今年後半から、珠海市では土地の入札で買い手がつかない現象が起きています。
 
「南方都市報」は当局の話として、珠海市では3期連続で、土地の使用権譲渡による収入が予測を大幅に下回っていると報道。土地収入は今年初め、88億元に上ると予測されていましたが、当局はその後、30億余り少なくなると下方修正しました。
 
去年、珠海市の土地収入は203億9000万元に上り、総収入の24%を占めました。しかし「第一財経日報」は、今年の土地収入は100億元にすら達しないだろうと分析。
 
中国の各地方政府はこれまでずっと、安定した収入源に欠け、大部分を土地収入に依存。農業用地を入札で開発業者に売ってきました。
 
ロイター通信は、上海の投資会社のアナリストの話として、「土地収入の減少につれて、中国の多くの都市で、財政収入が減っていくだろう」と伝えました。
 
では、土地による収入源を断たれた地方政府は、どこに活路を見出すのでしょうか。ニューヨーク市立大学シティカレッジの陳教授は、地方独自の税金だと予測。
 
NY市立大学シティカレッジ 陳志飛教授:
“将来、中国の政治、経済、税収に大きな変化が生じます。地方の税収は大きく増えるでしょう。地方政府はおそらく税収対策によって土地収入の減少を補うでしょう。中央政府も最後には暗黙の了解で、地方政府がやたら税を取り立てても見てみぬ振りをするそんな恐れがあります”
 
最近、浙江省の湖州市では、徴税に対する大規模抗議が発生。これが示すように、大陸の地方政府はすでに、土地収入の減少を、独自の税金の取立てで補っていると陳さんは指摘。
 
また上海や深センで試験運用されている「不動産税」も、税収の増加に貢献しています。しかし、抜本的な解決方法ではないといわれます。
 
NY市立大学シティカレッジ 陳志飛教授:
“地方政府の財政は縮小します。これが問題の鍵です。土地収入は地方経済を引っ張ったもののバブルの源になりました。これが続けば矛盾が深刻化し、体制崩壊につながると中央政府は気づきました。これも経済過熱がもたらした問題です。過熱経済は実体がなく、バブルです。だから今年の経済成長率は9.5%に達しても、2~3年後には6%になると予測されています”
 
不動産市場の引き締め政策について、アメリカの「ウォールストリート・ジャーナル」は、専門家や関係者の話として、中国の不動産市場の見通しは悪くなっていると報道。
 
また広東省珠海市で実施された住宅購入と価格の制限措置から、不動産市場に対する政治的圧力が浮き彫りになったとも指摘。来年、共産党の指導者の世代交代が行われるといわれるなか、住宅市場はより注目を浴びています。そのころ、住宅価格がまだ高止まりしていれば、共産党には庶民の暮らしを保障する力もないとみられるからです。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
【禁】楼市降价大潮来-土地政陷窘境.html


 

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