【新唐人日本2012年1月23日付ニュース】中国国家統計局は近日、富裕層の所得把握が難しいため、所得分配の不平等さを測る指標、ジニ係数は公表しないと表明。中国では10年以上も、公式統計が公表されず、批判が広がっています。専門家は、中国の貧富の差は拡大を続けており、実際のジニ係数は0.5を上回っていると指摘します。
中国国家統計局は2000年、中国のジに係数を0.412と発表。その後、10年以上公式発表はないままです。中国の所得分配問題専門家、李実さんは、2007年のジニ係数を0.48と算出。しかし、実際は0.5を上回ると示します。
北京師範大学 李実教授
「ジニ係数0.48、灰色収入を入れるともっと高いです。腐敗問題により 所得格差が拡大し、所得分配の不平等を招いています。この2年の所得格差拡大の主な原因は不動産価格の上昇です」
富裕層の所得把握が難しいというのは言い訳に過ぎないとし、国家統計局は解決策を講じるべきだと指摘します。
北京師範大学 李実教授
「統計局は公表しないほうを選び、このような言い訳を見つけました。富裕層の所得は調べにくい、これは普遍的な問題ですが、他の多くの国には解決策があります。いつまで延してはいきません」
また、市場価格の不公平、労働力市場の分割、業界の独占など、中国の所得分配秩序の乱れを指摘します。
北京師範大学 李実教授
「所得格差は様々な面に及び多くの問題があり 経済問題ではなく、政治体制にも関ってくるので、総合的に考慮し 解決すべきです」
報道によると、先進国のジニ係数は0.24~0.36。警戒ラインの0.4を超すと、所得格差が著しい事を表し、社会不安が広がるとされています。
新唐人テレビがお伝えしました。