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一家三人を救った青年が溺死

2012年08月02日

 

【新唐人2012年7月20日付ニュース】中国湖南省で痛ましい事件が発生しました。川でおぼれている一家3人を助けた27歳の青年が、逆に死亡しました。一方、助かった3人は感謝の言葉もなく、その場から立ち去ったそうです。死者の親友らは救われた一家に死者への感謝の言葉だけでも述べてほしいと呼びかけています。
 
7月6日午前、湖南省娄底(ろうてい)市の市民1,000人あまりが、自分の身を捨てて他人を救った鄧錦傑(とうきんけつ)さんの霊前に集まり、死者を見送りました。4日夜にも、ネットユーザー100人あまりが集まり、“庶民英雄”のキャンドル追悼会を行いました。
 
自分のみを捨てて他人を救った鄧錦傑さんを見送る市民
 
鄧錦傑さん 27歳 3人を救助した後溺死
 
7月3日午後、鄧錦傑(とうきんけつ)さんが公園の川辺で犬の散歩中、助けを求める叫び声が聞こえてきました。鄧さんは長ズボンと靴も脱がず、そのまま川に飛び込み、一家3人を救助。しかし、鄧さんの姿が見えなくなり、周りの人達が探し始めたとき、救われた一家は車でその場を離れようとしました。しかも阻む人に対し、“彼が死んでも私と何の関係があるのか”と吐き捨てたそうです。
 
公園付近の住民 謝さん
「この人を軽蔑します。逃げた人を軽蔑します。救われた人は出てくるべきです。他人は好意で、貴方を救ったのに逃げて、出てこないなんていけないでしょう」
 
当日夜、鄧さんは冷たい遺体となって発見されました。鄧さんの元勤め先のオーナーは懸賞金1万元を出して、救助された一家3人を探しています。
 
元勤め先オーナー 晏建偉さん
「彼らには出てきてほしいです。それで死者も安らかに目を閉じる事ができるから」
 
記者
「救われた人は見つかりましたか」
 
元勤め先オーナー 晏建偉さん
「まだです」
 
ある市民は、今の中国社会はモラルの下落が激しすぎて、今後人助けをする人がいなくなるのではないかと案じます。
 
湖南省長沙市民 李さん
「良い人になるのも難しいです。今後は死ぬ人を見ても、助けないかもしれません。この影響は非常に悪いでする。不義な事が多すぎます。この社会制度と関係あります。ますます堕落し腐敗しているようです」
 
また、今の中国人の道徳観念は清朝(しんちょう)のときとは比べ物にならないと嘆く市民もいます。このような状況を変えるには、もっと多くの良い人が必要だと示しました。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
(翻訳/坂本 ナレーター/岡崎 映像編集/工)

 

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