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中共の媚を無視 北朝鮮はミサイル発射

2010年02月18日

【新唐人2009年10月14日付ニュース】中共の温家宝総理が北朝鮮訪問を終えたばかりの10月6日、金正日総書記はアメリカとの会談の結果を見て六カ国協議を再開すると表明した。その後の12日、北朝鮮は短距離弾道ミサイル5基を発射した。専門家は、金正日は口先だけで中共に面子を与え、実際は六カ国協議を拒否していると指摘した。

北朝鮮は10月12日射程120キロの弾道ミサイル5基を発射した。これは7月に7基のミサイルを発射して以来の発射であった。

北朝鮮は10日警報を出し、日本海および黄海の船舶航行を禁止した。しかし当日北京では、北朝鮮の核問題に対する中日韓の首脳会議が行われていた。

この航海警報の有効期限は10月20日まで。韓国の聨合通信によると、北朝鮮はさらなるミサイル発射の準備作業を進めているという。

一方アメリカは、核問題をめぐり、依然北朝鮮との会談の実現を試みている。ロシアは北朝鮮のミサイル発射に遺憾と困惑の意を示した。

目下、北朝鮮はワシントンからの(スティーブン・)ボスワース特使の平壌訪問許可を待っている一方、正式な会談を行うため北朝鮮政府関係者のワシントン訪問の許可も待っている状況のようだ。

10月4日、温家宝総理の訪朝の際、金正日は自ら空港に出迎い、数十万人の歓迎隊列と共に彼を迎えた。これは1991年以来の初めての中共総理の北朝鮮訪問であった。

時事評論家の胡少江氏の分析によると、今回中共総理の訪朝の真の目的は達成できていない。北朝鮮は温家宝を盛大に迎えたが、中朝双方が対北朝鮮経済援助協議に調印したとたん、北朝鮮は中共が提案した六カ国協議の再開をやんわりと断った。

中共の今回の「援助プレゼント」は2000万ドルに上ると外交筋は分析した。

北朝鮮の政府系通信社は10月5日金正日総書記の話を引用した。「北朝鮮が多国協議に参加するかどうかはアメリカとの会談の結果による。金総書記は朝・米の敵対関係は必ず改善されなければならないと表明した。」

胡少江氏は、六カ国協議は中共が提案したものであり、中共が議長を務める。協議が成功するかどうかは、中共が他の問題でアメリカや日本などと駆け引きを行う重要な札でもあると指摘。

台湾国防省の「青年日報」は10月13日に社説を発表した。「オバマ政権が東ヨーロッパのミサイル防御システムを放棄し、ロシアとの関係を緩和させてから、中共はロシアという戦略相棒を失い、更に慌ててアメリカを牽制できる北朝鮮の札を握ろうとしている。」

今年4月、北朝鮮は遠距離ミサイル発射試験を行ったが、その後国連理事会の譴責に抗議するとの口実で六カ国協議から退いた。2003年8月以来、朝鮮半島の核問題について六カ国協議を展開してきたが、進展は見られていない。

民主活動家の魏京生氏はRFAでこう述べた。「六カ国協議は実質上金正日を中国の従属者にさせ、金正日は中共の手先となり、中共のために危険を冒すことになる。しかし中共は西側と握手をしている。これには北朝鮮もますます、北京の制御に嫌気がさし、ついにこの間のミサイル発射事件を演出したのである。」

今年5月、北朝鮮は二度目の地下核実験を行った。韓国メディアの報道によると、韓国およびアメリカの情報機関は北朝鮮の10箇所の核施設の観察を通じ、北朝鮮はすでに核施設の運転を回復していると指摘した。

北朝鮮側は米朝両者間の会談を通じてのみ問題解決になると見ている。数年前、北朝鮮外交部長が訪米した際、ある会議で公言したことがある。「北朝鮮は如何なる方面からの利用にも動じない。米朝二者会談のみ問題解決の鍵になる。」

今年8月4日、クリントン前大統領の訪朝の際、金正日は米国籍の女性記者二人を釈放。と同時に、アメリカと韓国に向け和解信号を発した。魏京生氏は、米国籍記者釈放の米朝双方の協議過程を観察すると、金正日の米朝関係回復の願望は相当強いと指摘した。

あるアメリカ政府関係者の話によると、CIAは、金正日は北京に対しとっくに異心を持っており、六カ国協議の放棄は北京からの離脱が目的であると判断している。核兵器については、クリントン氏との会談でわざと、「アメリカにまで届かなくても中国には届く」ともらしたという。

中共の統制を受けている香港のフェニックステレビもこのニュースを報じた。今年8月、東北の国境地帯への憂慮なのか、中共は瀋陽などの四大軍区で初の聨合軍事演習を行った。

9月28日の韓国統一省からの情報によると、北朝鮮が今年4月に修正した新憲法は「共産主義」が削除され、金正日軍事を優先する「先軍思想」に代替された。

魏京生氏はこう指摘する。「金正日も見抜いた、米国と日本は韓国を手伝って北朝鮮を飲み込む野心などない。北朝鮮は単独で欧米との正常関係を築くことができる。中共のために火中の栗を拾う必要もなくなり、ならず者を演じなくて済む。これは北朝鮮にとっては、利点の方が弊害より大きい。これが最近のきたちょうせんのがいこうこうどうのけいこうである」 

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2009/10/14/a361285.html#video (中国語)

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