【新唐人2009年11月17日付ニュース】中国当局に入国を拒否された上海の人権活動家、馮正虎氏は成田空港に足止めされ、11月16日で13日目に入った。馮氏は「人権なくして平和なし。そして、地域の平和こそ世界平和の基になる」と話す。オバマ大統領に「中国訪問の際は、中国の人権問題にとりわけ着目する」よう訴えた。
馮氏は新唐人記者に、「中日人民からの応援と、世界の華人からの関心に対し感謝する。中国人民の権利のため引き続き努力する」と述べた。「これは自分の使命だと思う。つまり中国のために人権を勝ち取ること。だから努力を続けて行きたい。すべての中国人と海外の華人で共に頑張り、中国をもっと良くしたい。」
馮氏はオバマ大統領に、中国の人権問題に着目するよう訴える。「誰もが 中国の人権問題に着目してほしい、人権は大切な基本だから。人権がなければ、その国に民主自由もない、人権がなければ平和もない。だからオバマ氏の中国訪問を機に…。彼は米国大統領であり、今年のノーベル平和賞の獲得者だから。」
53歳の馮氏は天安門事件での当局の対応を批判したため、上海市職員の仕事と上海経済研究所所長の地位を失った上共産党からも除名された。この後上海の人権活動に取り組み始めた。今年2月身柄を拘束された際、上海市公安当局は天安門事件20周年の期間中、日本にいるよう求めた。
6月7日、日本から上海に戻った際入国を拒否され、その後も、帰国を試みたが、どれも失敗に終わった。
11月3日、8回目の帰国の際、馮氏は上海の飛行場で、警察官などから2時間も暴行を受けた。加えて、無理やり飛行機に乗せられ、東京に送り返された。
馮氏は語る。「自分は中国人で、国連条約に基づけば、当局には自分の帰国を制限する権利はない。自分は、決して日本に入国しない。日本政府にはすでに、日本のビザを放棄する申請をした。引き続き、帰国を訴えて行く」。
この13日間、馮氏は熱心な民衆の差し入れと手洗いの水で何とかしのいでいる。彼はBBC中国語部の記者の取材に「胃が小さくなり、夜も眠れない。体が日に日に衰弱している」と述べた。
読売、産経、朝日などの新聞社と時事通信社、およびNHK、TBSなど日本の主要メディアもこの事件に注目し始めた。
馮氏は、「国を超えたこの訴えに、日本を訪問した中国の指導者もバツが悪かっただろう」と話す。
日本を訪問した王家瑞中国共産党対外連絡部長は、成田空港で馮氏とすれちがった。中国代表団の中には、彼の陳情書を受け取る者もいたという。
馮氏は語る。「中国人の帰国権は、中国の最も基本的な人権だ。中国人を無理やり日本に足止めするのは、すでに内政問題の枠を超えて、中日関係に影響する国際問題になった。当局が中国人の帰国権を侵害するのは、国連憲章や国際人権条約に背き、中国憲法にも違反している」。
成田空港は、「馮氏に日本の入国を説得しているが、無理やり入国させることはできない」と述べた。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2009/11/17/a379026.html#video (中国語)