【新唐人2010年8月23日付ニュース】中国では最近、炭鉱のガス爆発や大連のパイプライン爆発事故など、大きな犠牲を伴う事故が絶えません。外国メディアは、安全を監視するはずの政府が腐敗し、業者と結託していることが問題のカギだと指摘しました。
7月16日、中国・遼寧省の大連でパイプラインの爆発事故が発生。大量の原油が海へと流れ出ました。現場の作業ミスが原因だったそうです。海は一面、火の海になりました。
「ボイス・オブ・アメリカ」は、先週事故現場を訪れた海洋保護の専門家、リック・ステイナー氏の話を報道。事故により最大で9万トンの原油が数百キロ沖合いまで漂流したはずで、中国側の事故への評価は低すぎるといいます。
さらに、中国政府と関係業界は事故を低く見積もる一方で、メディアは救援活動を大げさに報道していると指摘。実際には、中国政府が公表した数字の60倍にあたる最大9万トンが流出したはずと述べました。
また、無防備な姿で原油処理にたずさわった市民の健康も案じられます。
今回の事故は、安全の遵守とエネルギーの確保の間で板ばさみになる中国の姿を浮き彫りにしたといわれます。
このほか、中国では毎年炭鉱の事故でおよそ3000人が亡くなっています。先月だけでも100名がガス爆発などで死亡しました。
炭鉱の安全にとって一番の障害は、炭鉱の経営者と地方政府の腐敗だそうです。賄賂で安全検査を手加減するからです。
ほかにも、先月には、福建省にある鉱山でも汚水流出事故が起こり、2000トンもの魚が死にました。
企業は当初、化学薬品が漏れただけだと説明していましたが、調査によれば、汚水は安全基準を満たさず、しかも量も大量だったそうです。
自然資源保護協会の王さんは、「ボイス・オブ・アメリカ」に対し、問題は地方の官僚だと指摘。経済発展のためなら、安全基準の違反にも目をつぶり、厳しく処分しない姿勢が問題だと述べました。
新唐人記者がお送りしました。http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2010/08/18/a418844.htm
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