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子供の虫歯―体の中からケアしよう

2010年08月26日

子供の歯の病気といえばほとんどが虫歯だが、もちろんこれは子供だけに限らない。老若男女を問わず、悩ましい問題である。そこで昔から、突然の痛みに対する対処方法のアイディアが豊富だ。日本で有名なのが正露丸。虫歯の初期であれば、正露丸を詰めると一時的に痛みが和らぐという。一方、中国でよく知られているのは、サンショウだ。中国の四川料理といえば、唐辛子とサンショウをふんだんに使った麻婆豆腐が有名だが、確かにこれを食べると舌がしびれる(中国語ではこれを「麻」という)。このしびれがいわゆる鎮痛作用の役目を果たすのだそうだ。

では、漢方ではどのように対応するのだろうか。「腎は骨をつかさどる」というが、歯はちょうど骨が外に露出している部分に当たる。そこで歯のトラブルには、腎を補うのである。つまり、体の中からケアをして内から変えていくのである。
 
胡先生が例としてあげるのが還少丹という名の薬だ。漢字が示すように、若返りの作用を持つという。子供に若返りの薬とはおかしなものだが、歯が欠けたり変色したりするのは、一種の老化現象だと見るからだ。そこで還少丹を使うと、本来の健康な歯に戻っていく。胡乃文先生の症例では、黒い歯が黄色く変わり、徐々に艶が出てきたそうである。
 
若返りの薬とは、思わず使ってみたくなるが、先生によれば飲まなくてすむなら飲まないに越したことはない。妙薬に頼ることなく、普段からのケアで良い状態を保つのがやはり理想なのである。

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