【新唐人2013年11月17日付ニュース】北京に18年間駐在したロイター社のベテラン記者ポール・ムーニー(Paul Mooney)さんが、初めて中国当局からビザの発給を拒否されました。11月14日、ムーニーさんは新唐人に対し、長年中国の真相報道に尽力してきたことが中国当局の不満を招いたのだと示しました。一方、中国の情勢は更に悪化し、当局は報道の自由への締め付けをさらに強化しています。
今年63歳のムーニーさんは、外国記者として北京に18年間滞在。去年9月ビザの期限切れのため、北京を離れました。今年2月、ロイター社はムーニーさんを北京の特派員として招聘。3月にビザを申請したものの、11月になって中国外交部からビザを発給しない事を知らされました。理由は不明のままです。
ロイター記者 ポール・ムーニーさん
「記者として、客観的報道が第一です。私の報道はいつも客観的で、中国でも米国でも同じように報道しています。中国当局には理解できない事でしょう」
ムーニーさんはこれまで中国のエイズ村、カドミウム中毒の癌村、チベット、新疆などの敏感な話題を報じてきました。中国庶民のありのままの生活を伝える為、妨害や脅迫を受けたこともあるといいます。
ロイター記者 ポール・ムーニーさん
「いつも危険が伴います。一部外国記者は暴行を受け、機材を取り上げられたり、カメラカードを没収されたり、ノートPCを持って行かれたりします。そろそろ何かが起きると感じていました。このような報道がいつまで続けられるか、傷つけられないか、中国から追い出されないか、いつもこれらが脳裏をよぎっていました。私にとってもリスクがありました」
このような危険が伴う日々を18年間過ごしましたが、ビザが拒否されたのは初めてだといいます。現下の中国情勢が更に悪化し、当局が報道の自由への締め付けを更に強化している事を物語っていると、ムーニーさんは考えます。
ロイター記者 ポール・ムーニーさん
「私の報道が中共を怒らせたのでしょう。でも全て事実です。真実が嫌なのは彼らの問題です。私はただ声を出せない人々の為に声を出しただけです」
ムーニーさんは、多くの西側メディアの記者は中国の弱者グループと敏感な話題については持続的に報道すべきで、これは中国への支持であると考えていると述べます。しかし、中国当局はこれらを反中国だと歪曲しているといいます。
ロイター記者 ポール・ムーニーさん
「中共は私を反中国だと言います。一部中国でビジネスをする米国人や西側学者さえもこう言います。でも私は中国を応援しています。私が取材した人たちは私を反中国だと言った人はいません」
ムーニーさんは、アメリカ政府は、少なくともメディアというプラットフォーム上で互恵待遇を与えるよう中国当局に求める力を持っていると考えます。例えば、アメリカが中国政府系メディア駐米記者のビザ発給を遅延させるだけでも、中国当局はすぐ妥協するだろうと述べます。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2013/11/15/atext1005515.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)