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【禁聞】中共が世界遺産登録に巨額を投じる理由

2014年06月25日

【新唐人2014年6月25日】6月22日、2000年以上の歴史がある中国の「大運河」と「シルクロード」が世界遺産に登録されました。これにより、中国の世界遺産は世界第2位となる47件に達します。しかしある専門家は、中共は伝統文化と生態環境を破壊し尽くした揚げ句、毎年、巨額の税金を費やし世界遺産を申請するのは、功績を作り、お金を搾り取るのが狙いだと指摘します。

 

6月22日、カタールのドーハで開かれていた第38回ユネスコ世界遺産委員会で、中国の「大運河」が世界遺産に登録されました。大運河は、世界最古・最長の人工の水路で、工業革命以前では、最大規模の土木工事であることが評価されました。

 

中国とキルギス、カザフスタンが共同で申請した「シルクロード」も世界遺産に登録されました。このシルクロードについては、東西の間で融合と交流を重ねた対話の道であり、人類の繁栄に重要な貢献をしたと評価されました。

 

中国は1985年に世界遺産条約の締約国となって以来、ほぼ毎年、複数の候補を世界遺産に申請しています。現在、中国の世界遺産は世界第2位の47件に達します。

 

山東大学の孫文広元教授は、中共が毎年、巨額の税金を使い世界遺産を申請するのは、功績を作り、お金を搾り取るのが狙いだと述べます。

 

山東大学 孫文広元教授

「中共は地元の環境を整備し、市民の生活をよくするなど、経済浮揚を真剣に考えていません。ただ大々的な報道で、地元の知名度を上げて、自らの功績にしようとしているだけです」

 

孫文広元教授は、地元の官僚にとって世界遺産登録は、地元の観光業を潤わせる手段に過ぎないとも述べました。

 

山西省の平遥古城は、1997年に世界遺産に登録されました。入場料収入は登録前の18万元から、1998年には500万元以上に増えました。一方、雲南省の麗江古城(れいこうこじょう)も世界遺産に登録されたあと、観光業の収入が13億元に達し、地元のGDPの50パーセントに占めています。

 

ここ数年、各地の政府は巨額の税金を投入し、世界遺産登録を狙っています。今回の「大運河」も登録のため、地方から中央政府まで、少なくとも100億元が投入されたそうです。また五台山(ごだいさん)は観光地の整備・移転費用だけで8億元、「丹霞地形」には十数億元が費やされ、湖南省崀山(ランシャン)は年間収入が2億元に達しないものの、銀行から1億5500万元を借り、4億元を投じて世界遺産に申請しました。

 

ユネスコは去年、中国は世界遺産を申請するために毎年、3億元を費やしていると発表しました。また申請のために、地元政府が勝手に村落を取り壊して、衝突が起きている地域もあります。あるいは、世界遺産に登録されたあと、管理や保護を怠ったため、危機にさらされているケースもあります。

 

2005年、北京の5大世界遺産の修繕費は、すでに32億元も不足していました。一方、西安の兵馬俑博物館は、年間収入が1億5000万元に達しますが、維持費はわずか数百万元です。

 

今回の大運河は汚染が深刻でしたが、世界遺産に登録されました。しかし大運河はかつて、途中で塞がったり枯渇したりする現象が起こりました。8年も治水工事を行っても、悪化した水質は改善していません。

 

大陸のある専門家は、大運河は世界遺産に登録されたことで観光客が増えるため、保護をいっそう徹底しなければいけないと忠告します。

 

評論家の汪北稷(おう ほくしょく)さんは、中共は中国の伝統文化だけでなく生態環境も破壊したため、今日、多くの河川で枯渇が起こり、大気汚染も深刻だと指摘します。その中共が毎年、多額のお金を使って世界遺産を申請するのは皮肉であると述べました。

 

評論家 汪北稷さん

「中華民族は美しい山河と古跡、自然環境で暮らしていました。しかし中共は政権樹立以来、それらを徹底的に完全に破壊しました。野生動物、植物、生物、住環境、文化、自然環境、すべてです」

 

以前、世界遺産に登録された周口店の北京原人遺跡の崩壊や麗江古城の過度な開発に対し、ユネスコはかつて警告を発したことがあります。2001年、中共の世界遺産への登録熱を抑えようと、毎年、申請できるのは30件で、世界遺産に登録されるのは各国1件にとどめると決めました。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2014/06/24/atext1118399.html

(翻訳/河合 ナレーター/水田 映像編集/李)

 

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