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中共に買収され声を出せない香港メディア

2014年10月05日

 

【新唐人2014年10月05日】香港の自由の空間が中共に侵蝕され続けています。メディアの領域ではその影響が特に深刻で、2002年以来、香港の新聞大手は次々売却されています。報道の自由ランキングは2014年には世界61位に後退しています。

 

イギリスのBBCは、梁振英行政長官の記者会見を実況中継しました。今回の民主化デモについて、多くの国際メディアが注目し、高規格の報道を行っています。

 

それに比べ、アップルデイリーを除く、ほとんどの香港メディアは、政府側の立場に基づいた報道スタンスを見せました。

 

香港の報道の自由度ランキングは2002年、世界で第18位、アジアで第1位でしたが、2014年には世界61位に後退しています。大陸からの圧力の下、報道の自由が抑圧され、多くのメディアが売却されました。現在、香港の半分以上のメディアは、中共全人代の代表または全国政治協商会議の代表が、トップを務めています。

 

香港科技大学社会科学部 成名助教授

「多くの実業家の大陸への投資がますます増えているため、中共が圧力を加えやすいのです。中資銀行は去年『アップルデイリー』と『主場新聞』から広告を取り外しました」

 

広告のキャンセルでメデイァの資金源が断たれるほかにも、香港メディアの生存環境は厳しくなる一方です。今年2月、「明報(ミンパオ)」の劉進図(りゅう しんず)編集長が暴徒に襲撃され入院しました。8月にはインターネットメディア「主場新聞」が閉鎖に追い込まれました。

 

9月、「アップルデイリー」の創業者、黎智英(ジミー・ライ)氏が香港簾政公署(れんせいこうしょ)に呼び出されました。

 

ここ数日、ネット上では「香港無線電視TVB」の記者がFacebookに残した言葉が広く転載され、「CCTVBと呼ばれる香港無線電視の報道には真相がない」と香港人に注意を促しています。

 

2013年を振り返ってみると、香港で規制に挑み続ける「香港電視網絡(HKTV)」の王維基(リッキー・ウォン)主席の「無料テレビ放送」の新規免許の申請が、当局に拒否されました。

 

香港科技大学社会科学部 成名助教授

「王維基(リッキー・ウォン)氏がかつて、『CCTVのような局になりたくない』と言いました。北京は『アップルデイリー』の黎智英のような人がまた1人増えるのを望みません。だから許可を出さないのです。『明報(ミンパオ)』が潰されると、香港の多くの汚職腐敗問題や政府の常識はずれな問題など、誰も報道しないかもしれません」

 

かつては廉潔、自由、法治で世界に立脚していた香港が、いまや異なる声を出す機会すら失っています。世界各国のメディアに対する中共の影響力が日に日に増す中、台湾は言論の自由を守り抜くことができるのでしょうか。

 

香港科技大学社会科学部 成名助教授

「香港の報道の自由の後退は、ここ1年でそうなったのではありません。私が心配なのは今の台湾ではなく、10年後の台湾がどうなっているかです」

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/10/04/a1143492.html (中国語)

(翻訳/坂本 ナレーター/水田 映像編集/李)

 

 

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