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劉源昇進の行方?

2015年10月19日
劉源昇進の行方?

【新唐人2015年10月19日付ニュース】

                                                                         

中国共産党の18期5中全会の期日公表後、経済議題以外に上層部の人事異動も注目を集めている。今までの経験によると、中央委員の補欠は5中全会の慣例行事であり、特に中央軍事委員会副主席や軍事委員の補欠がよく行われていた。軍隊改革を控える今回の5中全会では、中央軍事委員会の人事動向が再び注目の焦点となっている。現在、中央軍事委員会副主席への昇進の最も有力な候補は、太子党の第一人者の劉源と見られる。

 

 中国人民解放軍総後勤部(注1)政治委員の劉源(63歳)は、2009年に上将(解放軍最高階級)に昇進した。習近平がトップに就任後、反腐敗キャンペーンを行い、行政、党内での反腐敗を主導するのは王岐山で、軍内での反腐敗を主導するのは劉源だ。2012年2月、劉源の主導で解放軍総後勤部の元副部長の谷俊山が失脚。そのため、劉は各方面からの攻撃を受け、ひいては数度の暗殺未遂をも経験した。『ニューヨーク・タイムズ』の最近の記事では、習近平の中核的権力圏の重要人物を論評したが、劉源はそのうちの一人だった。同記事は、習近平が太子党から非公式の意見書を受け取ったりする中で、劉源が非常に重要な役割を果たしていると論じた。

 

 習近平は劉源と同じく太子党であり、文革時に父親が失脚し、二人とも人生のどん底に落ち、上山下郷運動(注2)に参加、文革後、二人とも社会の下部から這い上がってきた。習近平は、自伝に、「私と劉源は、偶然に同じ運命に遭遇させられた」と記している。

 

 最近、劉源と関係のある二つのニュースが報道されている。一つは、習近平が9月3日に行われた軍事パレードで兵力30万を削減すると宣言した直後、劉源は速やかに軍隊に所属する大学と学院の改革動員会を開き、現在、150個近い軍隊所属の大学や学院は29個にまで統合されるというもので、これは30数年来規模の最も大きい統合となる。もう一つは、劉源の親友とみられる張木生が、張木生は張又侠以外に、軍内の高級将校のほとんどは徐才厚と郭伯雄の時代に金で官職を買った者で、彼らは決して劉の昇進を望まないと公言したというデマを公の場で打ち消したというものである。劉のブレーンである張木生が反胡錦濤、反習近平の言論を発表したという今までの噂について、張木生は、軍隊改革が間もなく始まり、劉源の昇進を恐れて、噂を流す者が習、劉の仲を裂き、摩擦を作ろうとしたものだとコメントした。以上の二つのニュースは、中央上層部が劉源の将来の昇進に対する態度をある程度反映しているものと言える。(編集・翻訳:張揚)

 

  (注1、中国人民解放軍総後勤部は、中国人民解放軍の後方勤務(兵站)部門を一元管理する機関。

  注2、上山下郷運動(じょうさんかきょううんどう)とは、文化大革命期の中華人民共和国において、毛沢東の指導によって行われた青少年の地方での徴農(下放)を進める運動のこと。)

 

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/10/13/a1229313.html(中国語)

(翻訳/張揚)

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