【新唐人日本2010年12月8日付ニュース】4日間にわたる黄海での米韓軍事演習が幕を下ろした後、12月3日、“キーンソード(Keen Sword)”と呼ばれる日米共同演習が始まりました。この演習には、双方合わせて4万4千名の兵力と艦艇60隻、飛行機400機のほか、アメリカの空母“ジョージ・ワシントン”、B-52爆撃機、F-16戦闘機などが登場。これは直前の米韓軍事演習の6倍の規模に及び、日米にとっても史上最大の軍事演習になりました。
その直前、中国は6者協議の再開を提案したものの、日米韓の3国は拒否。韓国の新国防大臣は、もし北朝鮮が再度挑発行為をするのなら、韓国は空襲を行うと発言。朝鮮半島は、一触即発の危機に面していますが、本日はこの話題を探っていきます。
この日米軍事演習は、九州の西、沖縄の東の日本の海域と本土の自衛隊基地で行われました。演習の内容は主に、弾道ミサイルの迎撃と島の防衛。アメリカの空母“ジョージ・ワシントン”も引き続き参加。
この軍事演習は今年初めにすでに決まっていたとはいえ、日中の東シナ海での衝突や北朝鮮の砲撃などを受け、この一連の演習は本物になるのではと案じる声があります。
大延坪島への砲撃事件以来、アメリカの空母“ジョージ・ワシントン”が急きょ、黄海に入ることになりました。北朝鮮のほか、中国共産党に向けて、けん制する狙いがあると見られます。
黄海での軍事演習が始まると、中国は12月初めの6者協議の再開を提案。しかし、日米韓は拒絶しました。さらにアメリカは、北朝鮮問題において、中国が実際の行動に出なければ、自分が痛い目にあうと警告します。
マイク・ミュレン米統合参謀本部議長
「中国は北朝鮮に長年援助してきたので、北朝鮮の暴走を抑え、危機の悪化を防げるはずです。中国は もっと積極的に・・・この地域の安全と利益が脅かされていますから」
ミュレン議長の話から、アメリカはすでに6者協議への興味を失ったことが透けて見えます。協議のメンバー日米韓は、12月6日にワシントンで緊急の会見を行います。
ロシアは中国とアメリカの中間の立場におり、六者協議は3.5と2.5の局面になっています。本局の評論家は、もし日米韓がこの機会に北朝鮮の金王朝を消しにかかれば、中国とロシアは決して手を出さないだろうと予測。
新唐人テレビ評論家 田源博士
「もし今 戦争が起こり、日米韓が共同で北朝鮮を消しにかかれば、おそらく 中国とロシアは援助しないでしょう。50年代の朝鮮戦争の時とは違うのです。これには多くの要素があります。例えば 90年代 米国がユーゴを攻撃した際、ユーゴは民族バランスでロシアに近くスラブ人です。それでもロシアは口頭の抗議だけで、兵も金も出さず、ユーゴを助けず、米国に反撃しませんでした。だから今日の局面で米韓が北に戦争を仕掛けても、中ロは出兵しないでしょう」
ただし、この戦争は起こらないだろうと予測します。
新唐人テレビ評論家 田源博士
「私の感覚では戦争は起こらないと思います。なぜでしょう?韓国の指導者の態度によります。李明博大統領は保守派で、北朝鮮政策では前任に比べると強硬ですが、金大中や盧武鉉よりは強硬です。しかし 大統領が避けたいのは民族同士の殺戮の汚名です。北朝鮮消滅の際・・・李明博には解決のための政治的知恵や決意、意志はないでしょう」
博士はまた、内憂外患の北朝鮮を、李明博大統領が解放し、朝鮮半島を統一する決意ができれば、大きな功績になると述べました。
新唐人テレビがお伝えしました。
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