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中国版WL 告発サイトが話題に―― “703ネット”スキャンダルを続々暴露

2010年12月20日

【新唐人日本2010年12月20日付ニュース】ウィキリークスが世界を揺るがしている今、中国浙江省温州市の内部告発サイト“703ネット”が最近、話題を呼んでいます。これはウィキリークスの温州版ともいわれていますが、汚職官僚は、このサイトの存在に戦々恐々としているそうです。サイトがどれだけ持つのかと危ぶむ声も聞かれます。 

設立から7年の“703ネット”は、80年代以降に生まれた若者30名ほどで運営されています。地元のスキャンダルを何度も暴露してきました。
 
例えば、温州市の官僚が16日間の豪遊で、アメリカ10大都市を視察。パトカーでの犬の散歩。公務員の勤務時間中のネットゲームなど、みなこのサイトが明かしました。
 
このショッキングなスキャンダルを集めたサイトの内容は、次々と転載され、罵声(ばせい)を浴びました。こうして、中国のネットを席巻したのです。
 
703ネット”は、簡単には死にません。設立当初から、多くの官僚のスキャンダルを暴露してきたため、何度も閉鎖に遭ってきました。2003年から2005年までで、サイトのサーバーは全国を転々としてきました。杭州から合肥、上海から長沙と、短くて1週間、長くても2ヶ月で変わっています。
 
2005年4月、“警察のひき逃げ事件”がサイトの転機になりました。当時、自称タクシー運転手がサイトへの投稿で、加害者は地元の警官だと告発。すると、当日の午後、投稿へのアクセス数が4000を超えました。温州の地元のサイトも次々に転載。しかし、副主任は堅く否認し、他人に濡れ衣を着せようとしました。結果、市民の怒りが2ヶ月近く続くことになりました。
 
2005年8月、世論の圧力を受け、当局はついに、“703ネット”のサーバーを地元に戻すことを許可。その後、衝撃的な告発が増えていきます。例えば、地元書記がフランスへ逃亡した、温州市の幹部32名が安く住宅を購入したなど、大量の内容が転載されました。
 
民意の観察のため、地元政府は必ず“703ネット”を見るのだそうです。
 
香港の“アップル・デイリー”は、暴露を恐れて政府が1つのサイトに釘付けになっている一方、政府系の大量のサイトは監督の役目を果たしていないとの指摘を掲載。
 
世論の圧力で、“703ネット”はまだ存続しているものの、これがどれだけ続くのかと案ずる声が聞かれます。
 
地元政府は、今、サイトに対して、包容と寛容、指導と管理の原則でいるものの、この寛容もいつ崩れるか分かりません。
 
中国人民大学の喩国明教授は、サイトが政府の管理下に置かれ、当局の代弁者になることを案じました。
中国人民大学 喩国明・教授
サイトが政府の管理下に置かれ、当局の代弁者になることを懸念
 
新唐人テレビがお伝えしました。
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