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原発事故 地球温暖化の行方

2011年03月14日
原発事故 地球温暖化の行方

【新唐人日本2011年3月15日付ニュース】(中央通信社・フランスパリより)今回の地震による原発の爆発事故で、太陽エネルギーや風力発電など再生可能なクリーンエネルギーへの関心が高まったものの、同時に石炭や石油、天然ガスなどの化石エネルギーの需要も高まり、温暖化を加速させるとの見方が専門家から出ている。

 
専門家によると、原子力エネルギーは世界のエネルギーのおよそ14%を占めるが、ほとんどが6カ国に集中しており、短期間のうちに完全に消滅することは考えづらいという。
 
パリ第九大学(パリ・ドフィーヌ)の経済学者でエネルギーの専門家でもある、ジャン・バリー・シュバリエ氏は、「日本の事故は、原発の死期を宣言するものではない」と発言。現存および建設中の原発予算はすでにおよそ数兆ドル、日本円で数百兆円に達するという。しかし福島原発が招いたショックと恐怖により、少なくとも原発回帰の風潮が、短期的には影響を受けるとした。これは1986年のチェルノブイリ原発事故以来、高まった原発への警戒心だといえる。
 
ロンドン・バークレイズキャピタルの再生エネルギーアナリスト、ルペシュ・マドラーニ氏は、少なくとも原発の大規模プロジェクトは1~2年延期されるだろうと分析する。
 
他の専門家も、近いうちに日本および他の地域のエネルギー不足は、他のエネルギーが補うことになると予測。天然ガスは地球温暖化を促すものの、石炭はもちろん、石油よりも温暖化の影響は小さいという。
 
パリに本部を置く、国際エネルギー機関、再生可能エネルギー部門のアナリスト、セドリック・フェリベール氏は、日本はエネルギー不足を補うために、豪州からの石炭輸入のほか、石炭発電所が増えるだろうと予測。「日本の温室効果ガスの排出量は、おそらく爆発的に増加するだろう」
 
しかし、逆に原発への投資資金が減り、その分、2008年の金融危機以来減っていた再生エネルギーへの投資が増えると分析する専門家もいる。バークレイズキャピタルのマドラーニ氏だ。「おそらくこれから数年の間、風力と太陽エネルギーの発電需要が毎年10%伸びるだろう」。さらに、石油価格の高騰とも指摘。元々掘削費用がかかるうえ、アメリカメキシコ湾での原油漏れ事故以来、費用がよけいにかかるようになったためだ。
 
国連の気候変動首席官、クリスティアナ・フィゲレス氏は、今回の原発・燃料棒の溶融を受け、これからは原発のコストも上がると同時に、再生エネルギーの競争力も高まるだろうと発言。3月13日、国際再生可能エネルギー機関のベルリン集会では、ツイッター(Twitter)で「日本は中期的に世界のエネルギー構図を変えるだろう」と述べた。

http://ntdtv.com/xtr/b5/2011/03/15/a505052.html.-日核能危機-牽動全球氣候變遷.html

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