【新唐人2015年10月30日付ニュース】
10月21日、中国は最新版の「中国共産党紀律処分条例」を発布した。翌日の22日に、『北京青年報』が“多数党員の紀律違反をする党組織は解散すべき”という題目を第一面に掲載した。題目の下には「詳細をA4紙面へ」と書いてある。その下に習近平が雨中に訪英の写真が掲載されている。
これはネット上多くの熱烈な議論を引き起こした。『大紀元新聞』は北京大学の元教授で独立作家の焦国標をインタビューし、焦氏は「二つの解読がありうる。一つは中国共産党を解体することを示唆する。もう一つは中国共産党の党規律違反賞罰規定に確かにこのような条項がある。つまり、ある党の支部や基礎組織に属する党員の多数が党の規律に違反するならば、この党組織を解散するという規定がある」と解釈した。ネットの書込みはこの条例に従って審査するならば、おそらく生き残る党組織はおそらく一つもないと評した。このほかに「自動退陣を歓迎する。解体を支持する。」という書込みが最も多かった。
台湾の『自由時報』は、「この題目は我々に強い示唆を与えてくれた。それは中国共産党を解体することである」と報道した。新華社の元ベテラン編集者は『大紀元』のインタビューに「このような曖昧で、思惑的な題目は『新華社』と『人民日報』が扱うわけがない。しかも新聞の第一面は編集長の許可を得ないと掲載できないものなので、編集長が何を考えているかはこれからの報道に注目すべきである」と静観の意見を述べた。
『大紀元新聞』は、習近平は中国を伝統的な価値観に連れ戻したいが、最も大きな抵抗や壁は中国共産党組織であり、それを解体しない限り、彼が提唱する中国の夢を実現できるわけがない。今回の『北京青年報』の題目は、習が中国世論を試すためのものと見られている。
日本の東北大学の中国問題専門家の張陽氏は「今まで習近平は党の組織と党書記の権力を利用して反腐敗を行い、中国の社会気風を正そうとしているが、これから彼は党が自ら定めた条例を利用して中国共産党そのものを解体する。これは社会コストの最も少ないやり方であり、非党員の国民が理解かつ納得することができるだけでなく、党の条例に従ってやるものなので、党員でさえ理解や納得することができる。『北京青年報』のことはまさしく国民の反応を試すものである。党の条例を利用して党を解体するのは絶妙な策略といっても過言ではない。もちろんその解体は、中国共産党の自縄自縛、自業自得の結果にもなる」とコメントした。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/10/24/a1231687.html (中国語)
編集・翻訳/張陽