【新唐人日本2011年5月4日付ニュース】香港メディアによると、中国大陸では養殖業における抗生物質の濫用が深刻で、毎年およそ10トンの抗生物質が動物や魚の養殖に使われています。人体に吸収されると、抗生物質が効かなくなる“スーパー細菌”を作り出す可能性があると、専門家は指摘します。
香港の“明報”は、中国衛生省細菌耐薬監督ネットの肖永紅教授の話として、中国では毎年約21万トンの抗生物質が生産され、うち3万トンは輸出、9.7万トンが動物の養殖に使われると報道。魚の養殖の場合、業者は利益を上げるため、汚れた水で魚を大量に養殖。魚の病気を防ぐためには抗生物質を与えます。すると、魚は汚染された水でも生き延びることができます。
もちろん、抗生物質に汚染された食品を食べても、すぐに命に危険が現れることはありません。しかし、専門家は、抗生物質の取りすぎは深刻な結果を招くと指摘します。また、痩肉精は一部の人に危害を与えるが、抗生物質の濫用は全人類に危害を与えるとも警告します。
動物が抗生物質を取りすぎると、薬物に強いスーパー細菌を作り出す可能性があります。人間が抗生物質の残留した肉類を食べた場合、人体の病原菌も耐薬性が強くなります。直接食べなくても、食物連鎖や自然環境によって最終的に人類に伝染されることになります。
また、中国の場合、この種の調査は関連部門の秘密に触れるため、調査の進行が非常に困難だと専門家は嘆きます。
ある養殖業者は、養殖で使われる抗生物質は痩肉精より遥かに多く、全く監督されていないと、メディアに漏らしたそうです。
また、ある肉類加工業者によると、最もひどいのは淡水養殖で、自然環境より数十倍高い密度で魚を養殖するそうです。こんな笑い話もしました。“風をひいたら、カニを何匹か食べれば治る。薬は要らない。”
業界関係者によると、中国の8割以上の淡水養殖場の水は、汚染がひどく、うち抗生物質による汚染が最も深刻だそうです。
中国国家食品薬品管理局のデータによると、中国人の1人当たり抗生物質の消費量は138グラム、アメリカの10倍です。しかし、動物の摂取量は人間よりもはるかに多いそうです。肖さんも、21万トンとは2006年の生産量だと認めました。しかし、実際の生産量は40万トンともいわれています。
抗生物質濫用の危険性は多くの専門家によって指摘されています。抗生物質を常用すると人体に残留し、一定量を超えると、最終的にはすべての薬が効かなくなると警告します。
新唐人テレビがお伝えしました。
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