【新唐人2015年12月9日ニュース】
シンガポール国立大学極東アジア研究所所長の鄭永年氏は12月7日『金融時報』のインタビューを受け、習近平トップ就任後の策略を分析した。鄭氏は習近平に気に入られる政治学者として近年数回にわたって習に接見されていた。
鄭氏は「中共18期大会以来、中国の政治体制が変化しないものの、政策の面において大きな変化が現れている。習の策略は政策の面における変化を起こし、さらに体制上の変化を引き起こそうとしている」と中共目下の情勢を分析した。
近年、中国国内に大きな変化が起きており、そのうち、習の反腐敗キャンペーンは最も大きな変化と思われている。鄭氏は「今回の反腐敗は今までのものと異なり、今回は政治任務を帯びている。つまり、反寡頭政治である。中共内部はこれを小集団といい、即ち、党内の非党組織である。たとえば、周永康の政治法律委員会系統、令計画の秘書組などなどである。だから、反寡頭政治は政治的な方法を必要とする。反腐敗も必ず政治的なものである」と観点を述べた。習近平が近年権力を一身に集めることに対して、鄭氏は「権力がなくては寡頭政治、利益集団に対抗することがありえなく、最高指導者の意思を下へ伝達することもできない。だから、今の時期、集権は必要なのである」とコメントした。
さらに、近年の中国時局に関して、鄭氏は「体制上の変化が現れるのは今ちょっと難しいですが、ステップバイステップでやっていかなければならない。体制上の変化がないが、政策上の変化はたくさん見られる。政策上の変化から最終的に体制上の変化を引き起こすことは習近平の策略だろう。たとえば最近の軍隊改革もその一例である。先に政策上の変化を導入し、最後に新しい軍事体制が形成し、結局、軍隊を国家化にする。経済、行政体制上の改革はこれからみんなこのような段取りでやっていくだろう」と分析した。
軍隊改革の具体的な法案を見ると、それは明らかにアメリカの軍隊管理体制を導入していると思われている。それに配合して西洋社会の民主主義体制を導入しないと、軍隊改革は失敗に終わるに違いないと外界が見ている。政治体制の変化はいつ現れるのかは外界がずっと注視している。果たして鄭氏の言った通りで政策上の変化から体制上の変化を引き起こすかはこれから注目するところであろう。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2015/12/08/a1240210.html (中国語)
(翻訳/張陽)