【新唐人2016年1月30日付ニュース】
羅宇(ら う)氏は去年10月に「回想録」を出版し、12月に習近平への公開書簡も発表しました。同氏は共産党の一党独裁を終わらせるよう呼びかけ、再び華人社会に注目されています。12日同氏は米国で「新唐人テレビ」、「大紀元」の共同インタビューを受けました。中国軍元老の二世として、現在の軍での反腐敗についてどう考えているのかを聞きましょう。
今年71才の羅宇氏は、中共軍の大将であった故羅瑞卿(ら ずいけい)の次男であり、軍総参謀部での階級は、1988年に大校(‘少将’と‘上校’の間)に任命。しかし「六・四」事件と軍隊腐敗への不満で、1990年欧州訪問中に中国当局と決別、2年後江沢民により、党と軍から除籍されました。
羅宇氏は軍での勤務時に、軍高層部の腐敗を目撃し、江沢民政権以来、腐敗が加速し、王朝更迭の印である、「官位売買」も現れました。
羅宇(ら う)氏
「私の頃はまだ「官位売買」の現象はありませんでした。鄧小平(とう しょうへい)の婿が武器売買で商人からリベートを得ていましたが、将軍になりたいから何千万元で階級を買うということはまだありませんでした。調べればわかりますが、中国の歴史上、官僚体制のことを‘吏治’(りち)と言いますが、官位を売買するような状態になれば、その王朝はもう終わりに近い印となっています。中国の軍隊は、序列階級を売買するような状況では、戦力というより、軍隊自体もう使い物になりません」
李沐陽(り もくよう)
「現在、習近平が軍の反腐敗に注力しています。私達が知るかぎり、すでに47名の将軍が処分されました。どう思いますか」
羅宇(ら う)氏
「100人余りが処分されましたよ。それはいいことですが、もし本気で党と軍の腐敗問題を解決したいのなら、方法はただ1つ、徐々に民主制度へと体制転換することです。国民と公正なメディアの監督の下、しっかりと見張られることで、腐敗は解決できます」
11月下旬、当局が軍隊改革案を発表し、中央軍事規律委員会と政治法律委員会を新設しました。これは軍内の腐敗将校に対する措置です。しかし、羅宇氏は軍隊の国家化、国有化の兆しが見えないと話します。
羅宇(ら う)氏
「共産党に対し、軍を手放すべきだと言うのは、軍隊とは本来は国のもので、党のものではないからです。しかし、軍を手放せば、国民の支持を得られない時、政権崩壊となります。そのため、決断には大きな決意と勇気が必要です」
李沐陽(り もくよう)
「習近平が進める反腐敗や軍改革などの動きに対し、「権力の集中」、「独裁への準備」だと多くの人が考えています。これについていかがでしょうか」
羅宇(ら う)氏
「これに関しては結論を出せません。蒋経国(しょう けいこく)のように、独裁を持って独裁を終わらせるのなら、私は支持します。習近平の眼前の状況は、極めて複雑で、民主化するにしても1日で出来ることではありません。誰を使えばよいかも分からない状況では、先ずは権力を集中し把握することで、全体を動かす体制を整える動きに走ることも必然です」
羅宇氏は、中国軍総参謀部で航空装備処長を務めていました。次回の【禁聞】では、中国軍の武器と戦闘力について、同氏の見解をお聞きしましょう。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2015/12/19/a1242392.html (中国語)
(翻訳/小松 ナレーター/藤坂 映像編集/李)