2月26日、中共第12期全国人民代表大会常務委員会は人民大会堂で初めて憲法宣誓式が行われ、新たに任命された人民代表大会の財政経済委員会の副主任である劉源が先頭に立って宣誓した。劉源の新しいポストに関して、外界では様々な見方が飛び交っている。
中共の財布を監視
アメリカ在住の経済学者何清漣氏は、VOAに「中共の財政危機:崖まであと1キロ―」の文章を掲載した。文章によると、中共自身が中国経済を崩壊させる主力軍となっているという。中共の財政部長の楼継偉氏は2月26日の午前にG20の会議に世界経済問題をテーマにスピーチし、中国の構造性改革に言及した。楼氏は中国経済の構造性改革可能の空間がますます狭くなっており、経済危機まであと1キロ―しかないので、今のうちに改革しないと、崖のそばに立ったら、もはや改革する余裕がなくなると中共の最高リーダーに危機的なシグナルを送った。
何氏の文章によると、中共の財政危機は以下の3点に現れている。
1、2015年の中共財政赤字は23551億元に達している。予算の7351億元を遥かに超える。
最新統計データにより、2016年1月の財政赤字は1131億元に達しており、財政収入は去年同期に比べ0.7下がっている。経済成長減速の中、財政赤字は持続的に増加することが予想される。
2、全国の県レベルの財政状況はもはや苦境に陥っている。特に退職年金は破たんの瀬戸際に来ている。
中国の退職年金に一万億元の赤字があると中国政府が認めているが、実際の状況がこれよりはるかに厳しい。もし財政改革を実施したら、最初に触れられるのは退職年金制度で、企業の破たんを避けるために政府が企業税収を増やす勇気がなく、支出を減少させることは唯一の活路であると思われる。この時、劉源は財政経済委員会の副主任に任命されることは中共の財布を監視する意味が強いとみられる。財政安全は政治安全の最後の砦となった。劉源は今まで財政部門に任職したことがないため、習近平は劉源の専門知識を重視しているのでなく、劉源の太子党の身分を重要視する。文章はこれから各省から資金援助してほしいという苦情が殺到すると予想され、劉源を財政関門のかんぬきにする意味合いが非常に強いと分析した。
3、人民代表大会内の反腐敗
「仮宝玉」というペンネームが海外のウェブサイトに文章を掲載し、劉源の新ポストを別の角度から分析した。文章は劉源氏がかつて軍内反腐敗の急先鋒を務めていたが、今回の人民代表大会内の新ポストに移ることから、人民代表大会内の反腐敗のふたはこれから開けられることになるという。劉源氏が1982年から1992年まで河南省の各級行政部門に任職したことがあり、経済方面のことに非常に精通しており、劉を財政部門に遷させるのはこれから張徳江氏が牛耳る人民代表大会内の反腐敗を始めるのではないかと思われる。中共の人民代表大会財政経済委員会の主要な仕事は提案を審議し、報告と各種の調査研究であり、仕事の自由度が割大きく、情報をとらえるルートが広く、社会の各方面に接触することができる。劉源の財政経済委員会の副主任のポストに就任することで人民代表大会内に少しも気が休まらない人が現れるだろうと文章が分析した。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/02/29/a1255065.html(中国語)
(翻訳/張陽)