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河南省 小麦から34倍のカドミウム検出

2016年09月08日

【新唐人2016年09月08日ニュース】

河南(かなん)省新郷(しんごう)で、村民が電池メーカーの土壌汚染を民間の専門業者に委託し検査を行ったところ、土壌から基準値の500倍以上のカドミウムが検出されました。汚染された土地で生産された小麦はすでに大量に市場に流出しています。

 

「ラジオ・フリー・アジア」は、今年6月、河南省新郷の民間組織が現地で生産されている小麦に問題があると気づき、環境保護ボランティアと第三者の測定会社の協力を得て、新郷電池工場の周辺1km範囲内の土壌を検査した結果、土壌のカドミウム含有量は最高で国家基準の545.5倍で、最も低いところでも1.77倍が検出されました。

 

また、現地で生産されている小麦を検査したところ、最高34.1倍、最低8.2倍のカドミウムが検出されました。

 

北京の環境保護活動家、張峻峰(ちょう しゅんほう)さんは、このような汚染された土地が中国では至る所に存在していると話します。

 

北京の環境保護活動家 張俊峰さん

「北京にもこのような土地があり、地方の生産企業や化学製品工場はなおさらです。このような恐ろしい状況は広範囲に及んでおり、深刻な問題となっています。」

 

2013年5月。河南省新郷市は軽工業連合会、電池工業協会から「中国電池工業都市」の称号を授与されています。2012年、新郷市の電池生産関連企業は200社以上、販売収益は313億元に達しました。しかし利益を得たのは企業側であり、新郷市にもたらしたのは「基準値を超えるカドミウム汚染」という後遺症でした。

 

香港中文大学の職業環境健康教研センター 黄子惠主任

「短期間では著しい問題を目にすることはないかもしれませんが、長い間だと身体に影響を与えます。汚染された食物を食べて、何年か経つと病気が現れますが、カドミウムの影響とは分からないのです。医師が毒物学に明るくなければ、気付かず見過ごしてしまうでしょう。」

 

河南省は中国の穀倉地帯で穀物生産量は中国全土の10分の1を占め、小麦の生産量は総生産量の4分の1を占めています。ここ数年カドミウム汚染が基準値の34倍となる小麦は、なぜ安全検査をくぐり抜け市場に流通することができたのでしょうか?管理部門は外部に対し明確に説明する責任があります。

 

新唐人テレビがお伝えしました。      

http://www.ntdtv.com.tw/b5/20160831/video/178779.html(中国語)      

(翻訳/赤平 ナレーター/佐藤 映像編集/李)

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