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全人代選挙でトランプが高得票は国民の抗議表明

2016年11月22日

【新唐人2016年11月22日】

中国で全国人民代表大会(全人代)の県級以下の代表を国民が選出する基層選挙が11月16日に始まりました。しかし、国民はさまざまなユニークな方法で、独裁政権下での形式的な選挙に異議を唱えています。ある地域では、米大統領に当選したトランプ氏が候補者に見立てられ、10%の得票を得ました。

 

中国では5年に一度の基層全人代選挙が行われています。政府は、9億人の選挙民に一人一票が与えられ、250万の県・郷級の人民代表を選出する選挙であると宣言しています。

 

形式的には民主国家で行われている基層議員選挙に相当するものですが、民主国家では政府が選挙民の投票行為について干渉することはできません。しかし、中国ではある特定の候補者に投票するよう、組織的に求められることが多々あります。

 

こうした状況の中、政府の取り締まりが比較的緩いある地域では、選挙民がユニークな方法で不満を表しました。香港紙『明報』によると、上海の松江区で行われた選挙の結果、なぜかトランプ氏が10%の高得票を獲得しました。

 

ネット交流広場の百度論壇では、2名の選挙候補者の政策や考え方について何も知らないので、当選し得ない人物の名前を余白に書いて、政府に抗議の意を示した、と書き込むネットユーザーがいました。

 

中国歴史学者 劉因全氏:「これは、選挙民がこうしたまやかしの選挙制度に不満を示す、ある種の非暴力による非協力運動と言えます。西側諸国では選挙民は誰に投票するか自分で決め、当選者は自分を選んだ選挙民の信託に答えなければなりません。しかし中国では選挙民ではなく、自分を候補者に指定した党の役人の信託に答えるのです。これでは彼らは国民の代表とはなり得ず、選挙の意味は完全に歪曲されています。」

 

選挙権は支配されており、ほかの候補者の指名権も政府によって支配されています。現行の法律は「いかなる国民も10人以上の選挙民の連名による推薦を受ければ独立候補者として立候補宇することができる」と謳っていますが、独立候補者は政府によって弾圧されているのが現状です。

 

独立候補者の野靖環(や せいかん)氏は、弾圧を受けても立候補するのは、後世がこうした社会に生きなくてもよくするためだと述べています。

 

独立候補者 野靖環氏:「次の世代が怖れを感じずにもっと自由に生きられるようにと願っています。そのためには誰かがやらなければなりません。」

 

中国の全人代選挙が行われる少し前にアメリカの大統領選挙が行われました。中国の政府系メディアは米大統領選挙のマイナス面ばかりを報道し、ネット討論の場も設けました。新浪微博では米大統領選挙関連の話題の閲覧数が11日に15億人を超え、関連スレッドは73万8000本を超えました。

 

米大統領選挙が行われたこの日、ついに中国でも国民参政と議会政治が実現した、と書き込むネットユーザーもいました。

 

しかし全人代の選挙当日、選挙は偽物だと抗議するスレッドは、政府の調査機関によって大量に削除されました。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/11/18/a1297483.html(中国語)

(翻訳/白白 ナレーター/根本 映像編集/李)

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